クンダリニーヨーガ(クンダリーニヨガ)の概要をつかむために、「クンダリニー・タントラ/スワミ・サティヤナンダ・サラスワティ著」を読み進めてきました。
行法まで読み終わって一段落したので、これから読み始める方向けに一度整理しておこうと思います。
この記事の目次
内容のおさらいと、読み進め方
「クンダリニー・タントラ」の目次をおさらいしておくと、以下のようになっていました。
- 序章
- 第1章 クンダリニーについて
- 第2章 チャクラについて
- 第3章 クンダリニーヨーガの実践
- 第4章 クンダリニーに関する科学的な研究
- 第5章 索引・用語集
ここまでで第3章まで読み終わり、一応クンダリニーヨーガの実践方法は全て読み終わりました。
第4章は、サティヤナンダ氏ではなく弟子のシャンカルデーヴァナンダ氏が編集しているようで、ここはいずれ必要であればまとめていこうかと思います。
クンダリニーヨーガ(クンダリーニヨガ)やチャクラなどは、まだ一般に広く知られているわけではないので、予備知識や、それらを知りたい目的などは人それぞれ異なるかと思います。
正直、最初から全部読んでいくと結構なボリュームなので、肝心の行法までたどり着くまでに挫折してしまうひとも多いかもしれません。
ただ、いきなり行法の解説から読み始めても進め方や意味がよく分からないこともあるかと思いますし、強力な行法もあるのでリスクもあるかと思います。
途中で挫折してしまったり、行法をいくつか試したけれど効果が出なかった、といったことが起こるのももったいないので、この記事では、以下のような目的別に、どこから読み始めてどのように読み進めたらいいかという例を書いておこうかと思います。
- まずヨガについて、基礎的なことを知りたい初心者の方
- 実践には興味ないが、クンダリニーやチャクラについて知りたい方
- クンダリニーやチャクラについてあまり知らないが、覚醒を目指したい方
- クンダリニーやチャクラについてはある程度知っていて、覚醒を目指したい方
まずヨガについて、基礎的なことを知りたい方
「クンダリニー・タントラ」に関する連載記事は、それなりにヨガの知識がある方向けに書いているので、もしヨガについてまだほとんど知らないという方は、以下にまとめてある初心者向けの記事を先に読まれると良いかと思います。
いろいろなヨガがあるということがわかった上で、サティヤナンダ氏は長年教えてきたヨガについてどういう考えを持っているのか、そしてクンダリニーヨーガとはなんなのか、というところから読み始めると良いかと思います。
「クンダリニー・タントラ」を読む【2】序章:ヨーガとは、そしてクンダリニーヨーガとは
少し読んでみた上で、これはまだ自分には難しいな、自分には必要ないか、と感じたら、無理に読み進めないほうが良いでしょう。いずれまた、準備ができたときに、読む機会が来るかもしれません(私も最初に読もうとしたときはすぐ挫折しました)。
実践には興味ないが、クンダリニーやチャクラについて知りたい方
自分で実践することにはあまり興味はないけれど、クンダリニーやチャクラについて知りたいという人は、序章と第1章を読むと良いかと思います。
第1章の3節でチャクラとナディに関する説明もされています。各チャクラに関する概説もありますので、ざっと知りたい方にはここだけでも十分かもしれません。
「クンダリニー・タントラ」を読む【8】第1章 3節-1:クンダリニーの生理学
各チャクラについて詳しく知りたい場合は第2章を読むと良いですが、第2章では覚醒の実践に向けた知識も含めてかなり詳しく書かれています。
クンダリニーやチャクラについてあまり知らないが、覚醒を目指したい方
とにかくやり方を知って実践したいという人がこういった本を読む場合、理論の部分は読まずに行法だけをつまんで読んでしまうことも多いかと思いますが、リスクも伴う強力な行法もあるので、信頼できる師匠がいない場合などは特に注意が必要です。
もしクンダリニーやチャクラについてあまり詳しくない場合は、ある程度の知識を用意してから始めたほうが良いかと思います。
第1章の6節でクンダリニーヨーガのための準備や期間などが示され、7節では適切な食生活が指示され、8節ではリスクや進め方が示されています。そのあたりをまず読んでおくと良いでしょう。
「クンダリニー・タントラ」を読む【15】第1章 6節-1:クンダリニーヨーガの準備
行法は第3章で示されますが、まずは各チャクラに関する行法を1ヶ月ずつ行うべし、という指示があるので、先に各チャクラの名前や位置などの概要は理解しておくと良いかと思います。
チャクラについての概要は第1章の3節に書かれており、第2章ではかなり詳しく各チャクラの解説が示されています。
「クンダリニー・タントラ」を読む【9】第1章 3節-2:チャクラとは
「クンダリニー・タントラ」を読む【28】第2章 1節:チャクラ入門
第3章の後半では20種類のクリヤーヨーガが示されていますが、そこでは各チャクラやクシェートラム(体の表面にある、チャクラに対応する集中点)を通るエネルギーラインを用いるものが多いため、チャクラとクシェートラムの位置は理解しておくと良いでしょう。
知識と心と体の準備ができたら、第3章の行法の部分へ読み進めていきます。
クンダリニーやチャクラについてはある程度知っていて、覚醒を目指したい方
クンダリニーやチャクラについてある程度知識があり、クンダリニーヨーガを実践する準備ができる人は、第3章から読み始めても良いかもしれません。
第3章 1節で、準備や食生活やリスクなどの注意点が簡潔にまとめられています。すぐに行法から入りたいという人がいるのを見越してか、親切なつくりになっています。
「クンダリニー・タントラ」を読む【38】第3章 1節:クンダリニーヨーガのルールと準備
第3章はチャクラの行法から入っていくので、必要に応じて第2章の該当チャクラの項に戻って参考にしながら進めていくのも良いかと思います。
「クンダリニー・タントラ」を読む【28】第2章 1節:チャクラ入門
また、ほとんどの行法は坐って行うため、第3章 2節で坐法も詳しく解説されています。ここで、女性はかかとを性器にあてるといった指示が出てきてビックリするかもしれません。骨盤底のチャクラなどは生殖器に大きく関係しており、クンダリニーは性に関係するエネルギーであるということを理解しておく必要があります。
「クンダリニー・タントラ」を読む【39】第3章 2節:クンダリニーヨーガの坐法・姿勢
サティヤナンダ氏のクンダリニーヨーガでは、アージュニャーチャクラ(眉間・第6チャクラ)に関する行法からスタートします。各チャクラの行法を終えた後、それらを統合して機能させる行法をして、20種類のクリヤーヨーガへと向かいます。
アージュニャーチャクラの行法から順番に読みたい方は、以下の記事から始めます。
「クンダリニー・タントラ」を読む【41】第3章 4節:アージュニャーチャクラの覚醒方法
チャクラ行法について全体的に読んだ後に、一覧で行法を簡単に確認したい方は、以下にまとまっています。
「クンダリニー・タントラ」を読む【49】第3章 12節:チャクラ覚醒の行法一覧と進め方
その後に進めていくクリヤーヨーガの行法については、以下の記事から始めていきます。
「クンダリニー・タントラ」を読む【51】第3章 14節 前半:クリヤーヨーガの実践(プラティヤーハーラ)
各行法とも丁寧に解説されているため、この本を読めば十分な実践ができそうではありますが、本文でも繰り返し述べられているように、信頼できる師匠がいたほうが、安全に効率的に進めていくことができるでしょう。
参考文献
「Kundalini Tantra 英語版 ペーパーバック」 Swami Satyananda Saraswati (著)
「Kundalini Tantra 英語版 Kindle」 Swami Satyananda Saraswati (著)
「クンダリニー」ゴーピ・クリシュナ (著), 中島巌 (翻訳)
「Asana Pranayama Mudra Bandha 英語版」Swami Satyananda Saraswati (著)