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「クンダリニー・タントラ」を読む【38】第3章 1節:クンダリニーヨーガのルールと準備

「クンダリニー・タントラ」を読む【38】第3章 1節:クンダリニーヨーガのルールと準備

慎重に準備をし、気づきを磨きながら、規則を守って進めるべし

「クンダリニー・タントラ/スワミ・サティヤナンダ・サラスワティ著」を読み進めていく形で、クンダリーニヨガ(クンダリニーヨーガ)の概要を紹介していく連載記事です。

「Kundalini Tantra 英語版 ペーパーバック」 Swami Satyananda Saraswati (著)

「Kundalini Tantra 英語版 Kindle」 Swami Satyananda Saraswati (著)

参考:クンダリニーヨーガ(クンダリーニヨガ)の研究まとめ

今回は、第3章の序文と1節、クンダリニーヨーガの実践における規則や準備に関する部分です。

以下、引用部分の太字強調は私が個人的に重要と思ったところを示したものです。

この記事の目次

クンダリニーヨーガの心構え

第3章では、具体的なクンダリニーヨーガの実践方法が説明されています。

サティヤナンダ氏はできるかぎり誠実に、情報を慎重に選んで伝えてくれているように思えますが、やはり基本的にクンダリニーヨーガやハタヨーガは「タントラ(密教)」の教えであるので、信頼できる師匠からマンツーマンで教わるのが最良ということなのでしょう。

文字の情報を頼りに進めていくこともある程度はできるかと思います。クンダリニーヨーガの実践に入る前の準備や食生活、練習しておくべきアーサナなどは参考にしておくと良いです。

しかし、進めていく上で違和感や問題が出てきたときは、一旦やめておいて、しっかりやり方を教わってから進めるようにすると良いでしょう。

The aspirant who earnestly wishes to follow the path of kundalini yoga has to approach the path of kundalini yoga with a different attitude. His whole life must become a sadhana and he must be totally devoted to his practices and his goal. He will need to live a life of moderation and higher awareness in the midst of his daily responsibilities.

クンダリニーヨーガの道を進むにあたり、日々の社会生活の責任を果たしつつも、全ての行動には高いレベルでの気づきを伴うようにし、ゴールへ向かって全てを捧げる「sadhana サーダナ 修行者」としての態度で臨むべしと示されています。

この本で示されているのは、出家して修行する人のためのものではなく、日常生活を送りながら行える修行法です。とはいえ、たとえば行法を行っているとき以外は堕落した生活をしてしまうのではなく、しっかりと気づきを磨き、全ての行動を洗練させていく必要があります。

Whatever your personal aim in life, and whatever your commitments and responsibilities, kundalini yoga can definitely help you to become more efficient, more peaceful and more aware. Seek the instructions of a sannyasin or a qualified yoga teacher, learn the techniques in this book, and practise them systematically according to the amount of time you are able to spare each day. In this way, your life will be transformed into the most exciting adventure ever – the journey to inner experience and unitive life.

どんな人生の目標を持っている人も、どんな仕事をしている人も、クンダリーニヨーガを実践することで、より能率的に、平和に、気づきに満ちた生活をもたらすことができるといいます。

信頼できる修行者や師匠を探しつつ、この本で紹介されている技法を「規則正しく、自分のできる範囲で」実践せよと指示されています。

クンダリニーヨーガの実践によって、人生はより冒険に満ちたものになり、内的経験・統合された人生への旅へ踏み出していくことになるといいます。

クンダリニーヨーガにおける食生活

Most people who are ready for kundalini yoga will be leading a well regulated life and taking a balanced vegetarian diet. If you are still keeping late hours, drinking alcohol and eating large quantities of meat, we strongly suggest that you slowly reduce these and do some of the hatha yoga shatkarmas, such as shankhaprakshalana. In fact, we request you not to start the practices given in this book until you have become pure vegetarian.

クンダリニーヨーガの準備にあたり、規則正しい生活をし、なるべくバランスの取れたピュアベジタリアン食を摂るべしというように指示されています。

また、ハタヨーガのシャットカルマ、シャンカプラクシャーナのような浄化法を行って消化器官の浄化を行うこともすすめられています。(ただシャンカプラクシャーナをいきなり自分で実践するのは危険なので、管理された状況で教わりながら行うのが良いでしょう)

ピュアベジタリアン食は、ねぎやにんにくといった五葷(体臭や余計な欲を沸き立たせる食べ物)を避けたベジタリアン食で、私もインドでシャンカプラクシャーナの浄化法とともに実践しました。

参考:インドでのヨガ生活まとめ

Eat vegetarian food that is fresh, clean and easily digestible, and eat in moderation. Kundalini yoga is a system which purifies the whole body; if there are excessive toxins in your body then there may be a drastic purging process. The consumption of too much food will also make it difficult to do most of the techniques properly, especially pranayama and those which involve uddiyana bandha. You should use your discrimination in choosing the food that you eat. Remember, all kundalini yoga courses given in our ashrams are accompanied by compulsory food restrictions, therefore, you should adopt similar restrictions. But please do not starve yourself or become a food faddist; only try to adopt sensible eating habits.

新鮮で、清潔で、消化しやすいベジタリアン食を、適度に摂るべしと指示されています。

クンダリニーヨーガは体を浄化する実践でもあり、もし体内に毒素が蓄積している場合は、それらを激しく排出するような働きが始まる可能性があります。

大量に食べすぎてしまうと、ほとんどの技法は正しく行えなくなり、特にお腹をへこませるウディヤナバンダを含むようなプラーナーヤーマは難しくなります。食べるべきものを適量食べる、正しい識別を持つようにせよと指示されています。

アシュラムではヨーガの実践だけでなく食事も管理されていますが、日常生活を送りながらクンダリニーヨーガを実践する場合も、同様に食事は繊細に管理するべきであるといいます。ただ、飢えるほど我慢したり流行に乗って食生活を変えたりすることはせず、あくまで繊細に食生活を管理せよということです。

心身の健康を整えておく

If you suffer from any physical illness, we advise you not to start the kundalini techniques given in this book. First of all you should take steps to cure your illness by any suitable means, possibly hatha yoga. If necessary, write to this ashram, to any of our branch ashrams, or contact any competent yoga teacher for guidance.

If you suffer from any serious mental or emotional problems you should not, at present, start the practices of kundalini yoga. Practise other types of yoga to bring harmony into your life and mind, then start kundalini yoga. The kundalini techniques are very powerful, and if you do not have some degree of mental stability, they may worsen your condition. If in doubt, contact us.

もし持病などのある場合はクンダリニーヨーガを実践をスタートするまえに、適切なハタヨーガの技法などを行って病気を治しておくようにと指示されています。たとえばアシュラムに連絡をとってしばらく滞在してみたり、信頼できる師匠の指示を得るなどして、まずは健康を整えておくべしということです。

また、心に病気や課題がある場合も、クンダリニーヨーガの実践をスタートする前に、別のヨーガ(ラージャヨーガ・バクティヨーガなど)を実践するなどして、人生と心に調和がある状態にしてから臨むべきであるといいます。クンダリニーヨーガは非常に強力なため、ある程度の心の安定性がなければ、より悪い状態になってしまうこともあるということです。

練習しておくと良いヨーガの技法

Before commencing the kundalini techniques given in this book, you should have practised other systems of yoga, especially hatha and raja yoga, for at least a few years. In particular, you should be proficient in the following techniques: pawanmuktasana (anti-rheumatic and anti-gastric), shakti bandha asanas, surya namaskara, major asanas such as sarvangasana, dhanurasana, shalabhasana, bhujangasana, matsyasana, paschimottanasana and ardha matsjendrasana, as well as the shatkarmas and the basic practices of pranayama, such as nadi shodhana.

All of these techniques are fully described in the Bihar School of Yoga publication Asana Pranayama Mudra Bandha. However, to master these techniques you will need to have the regular guidance of a qualified yoga teacher.

クンダリニーヨーガを実践する前に、ハタヨーガやラージャヨーガを数年間は実践しておくと良いであろう、と示されています。

私もクンダリニーヨーガは色々なヨーガの集大成のような印象があるので、いきなりここから始めるのではなく、現代ヨガのポーズや呼吸法や瞑想などを練習しておくのはとても役立つかと思います。

特に、以下のようなポーズを十分に習得しておくと良いといいます。

基本の全身運動として

また、以下のような主要アーサナ

そしてハタヨーガの浄化法や呼吸法

これらは、私もよく引用しているオレンジの本「Asana Pranayama Mudra Bandha」に載っているよ、と指示されています。

クンダリニーヨーガを行う時間

The best time of day to do your sadhana (practice) is early in the morning, within the two hours before dawn. This is known as brahmamuhurta in Sanskrit, ‘the time divine’. At this time spiritual energy is high and there are likely to be fewer disturbances, both external and internal, than at any other period of the day. However, if you are unable to practise during brahmamuhurta, choose some other time when the stomach is not loaded.

クンダリニーヨーガの行法を実践するベストな時間帯は「早朝、日の出前の2時間」であるといいます。この時間帯をブラフマ・ムフールタと呼び、神聖な時間であるとされます。

ブラフマ・ムフールタは4時〜6時の間、と具体的に示されることもあります。瞑想や坐禅もこの時間帯に行っている人が多いです。

この時間帯は他の時間帯に比べて、最も霊的なエネルギーが高く、外的にも内的にも妨害するものが少ないため、修行に最適であるとされます。

ただ、もしこの時間帯にできないのであれば、他の時間で胃が空っぽの状態で行えるような時間帯を選んで行うべし、と指示されています。

クンダリニーヨーガを行う場所

Try to practise in the same place every day. This will gradually build up a positive atmosphere which will be helpful for your sadhana.

Your place of practice should be clean, peaceful and well ventilated. It should be dry and neither too hot nor too cold. Do not practise on the bare floor; place a blanket or mat beneath you. If necessary, wrap a blanket or sheet around you. Try to avoid the use of fans, unless absolutely necessary.

行法を行うのは毎日同じ場所に定めるようにし、それによってだんだんとポジティブな気がその場所に満ちていくようになり、それが修行を助けてくれるといいます。

その場所は、清潔で平和で、よく換気されていて、湿気が少なく、暑すぎず寒すぎないような場にせよと指示されています。

床に直接座って行うのは避けて、毛布やマットを敷いて行い、必要であれば毛布やシートにくるまって行っても良いが、扇風機は必要でなければなるべく使わないほうが良いと示されています。

クンダリニーヨーガに適した服装

Clothing will depend on the prevailing climate, but it should be as light, loose and comfortable as possible.

クンダリニーヨーガを実践する際の服装は、気候によって異なるが、軽く、締め付けることのない、快適なものが良かろう、と述べられています。

クンダリニーヨーガを実践する頻度・タイミング

Try to practise daily at a fixed time, without fail, following the step-by-step program that we have given in this book.

On certain days, the mind may give justification for not practising, or it may be upset, disturbed or restless. Providing there is no illness, you should endeavor to do your practice as normal.

クンダリーニヨーガを実践するタイミングは、なるべく毎日決めた時間に行うようにせよといいます。

実践したくない日や心が動揺している日もあるかもしれませんが、病気などのない限り、決めた規則に従うように努力せよ、と指示されています。

クンダリニーヨーガ実践前の準備

Before starting the kundalini yoga practices, try to empty the bowels and take a cold shower. If you live in a cold climate, then at least wash the face with cold water. This is essential in order to remove sleepiness.

It is a good idea to do a few asanas before commencing the kundalini practices. If time does not permit, then at least do 5 to 10 rounds of surya namaskara, starting slowly and then accelerating the pace. This should be followed by a short rest period in shavasana until the breathing rate returns to normal.

クンダリニーヨーガの実践の前に、排便を済ませ、冷たい水でシャワーを浴びるように、と指示されています。もし寒い気候の中で行う場合は、眠気を除くために、少なくとも冷たい水で顔を洗うと良いでしょう。(インドでは12月でも水シャワーで大丈夫でした)

いくつかのアーサナを準備運動として行うのも良いことです。時間がない場合は少なくとも5〜10回の太陽礼拝を、最初はゆっくり行って、だんだん速くしていくように行うと良い、と指示されています。その後、呼吸が整うまで、短いシャヴァーサナを行うべしと述べられています。

モンキーマインドに巻き込まれず、気づきを磨く

If the mind flits here and there like a wild monkey, do not worry. Let thoughts and emotions arise without suppression. Watch them with the attitude of a witness and continue your practice. Gradually the mind will become one-pointed. Whatever happens, your practice should continue. This attitude of witnessing the mind without interfering, can be defined as awareness.

実践を始めると、雑念が湧いてきたり、心が集中できない状態(モンキーマインド)になってしまうこともあるでしょう。そういうときも気にすることなく、感情が湧き上がるままに放っておいて、巻き込まれることなく「witness 観察者」の立場で眺めながら、実践を続けていくと良いでしょう。徐々に心は、一点に定まっていきます。

これはマインドフルネスの実践にもよく用いられる考え方です。

観察者の立場で眺めながら、実践を続けていくことで、だんだんと気づきが磨かれていきます。

次記事:「クンダリニー・タントラ」を読む【39】第3章 2節:クンダリニーヨーガの坐法・姿勢

前記事:「クンダリニー・タントラ」を読む【37】第2章 10節:サハスラーラ

参考文献

「Kundalini Tantra 英語版 ペーパーバック」 Swami Satyananda Saraswati (著)

「Kundalini Tantra 英語版 Kindle」 Swami Satyananda Saraswati (著)

「密教ヨーガ―タントラヨーガの本質と秘法」本山 博 (著)

「クンダリニー」ゴーピ・クリシュナ (著), 中島巌 (翻訳)

「Asana Pranayama Mudra Bandha 英語版」Swami Satyananda Saraswati (著)

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高橋陽介

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