「自分を変えれば、流れは訪れる」という話を書きましたが、「これは本当に乗っていい流れなのか?」「流れが訪れているのに体調が悪い…残念」といった障壁によって、流れに乗れなかった経験はないでしょうか。
良い流れ・チャンスや転機が訪れたときに、迷わず素早く自然な選択ができるようにしたいものです。
その準備として重要なものを得る方法を、ヨガは教えてくれます。
「重要なものを得る方法」と少し回りくどい言い方になりましたが、ヨガは一瞬で心身が一変するような魔法ではなく、主に「方法(練習法)」を示してくれるものです。
重要なものとは、以下の4つです。
- 洞察力
- 健康(予防・治療)
- 柔軟性(体幹・心)
- 集中力
それぞれについて、ヨガがどのように効くのか、簡単に解説してみます。
洞察力
訪れた流れが、本当に乗るべきものなのか。
自分と世界を洞察する力が必要です。
多すぎる情報が流れくる中で、主観を交えず、客観的に観るというのは難しいものです。
内側に意識を向け、自分の心の反応をコントロールし、ありのままを観ること。
ヨガや瞑想は、そのための具体的な練習法を示してくれます。
健康(予防・治療)
健康を維持することは、全ての基礎。
まずは病気にならないための心身を整え、予防することが重要です。
ヨガのポーズは、普段は動かさない部分にアプローチします。
内臓に深く関係する背骨・骨盤などの体幹部分を整え、自然な熱を生み出し、病気になりにくい免疫力の高い体をつくります。
また、自律神経を整える呼吸法や瞑想法など、「無意識」の働きも観察しコントロールするための方法も得られます。
そして、病気になった時に回復するための方法や食生活なども示されています。
基本的には、体の自然な反応に従うことが大切です。食欲のないときは、あまり食べずに断食するなどして内臓を休めます。
≫食物の6味と6性質 〜今の体質(ドーシャ)に合ったものを食べる、アーユルヴェーダの助言〜
柔軟性(体幹・心)
心が固まっている人は、体も固い。
前かがみの座り仕事で胸骨・肋骨・みぞおち周りがガチガチになっていれば、心も閉じがちになります。
ハムストリングスや大腰筋といった骨盤周りの筋肉は、心が柔軟でないと動きません。「支配してやろう」というタイプの人は、前屈が苦手です。
虚栄心の強い人は、体の外側に力が入ってしまって、姿勢を維持するのに大切なインナーマッスルが使えなくなり、逆に美しく振る舞えなくなります。
現状に執着し、やり方を変えられない人は、いざ流れが訪れても大胆に乗っていくことができないでしょう。
心と体を両面から柔軟にしていくために、ヨガポーズはたくさんの気づきと具体的な解決法を示してくれます。
集中力
流れが訪れて道が開けたとき、余計なことをやらないようにして、行くべき方向へ向かっていく集中力。
様々な選択肢や余計な情報に囲まれている現代社会で、何かを成し遂げるためには不可欠な力です。
ヨガの8支則の6段階目は「集中(ダーラナ)」、そこに至るためのステップに、ポーズによって体を安定させる「姿勢(アーサナ)」も入っています。
ただ「集中しろ!」という精神論ではなく、心身両面から具体的に整えていく方法が示されています。
まとめ:ヨガは魔法ではなく「練習法」、気持ち良いと思えるものから少しずつ取り入れてみる
上記の4要素は、生きていく上でもとても重要で、誰もが得たいと思っているものだと思います。
最近ではヨガや瞑想がいろいろな業界でもてはやされていて、情報をつなぎ合わせていくと「ヨガは何にでも効く特効薬」のように思われがちですが、その手法は魔法のように即効性のあるものではなく、地道で具体的な練習法です。
なので、ちょっとやっただけでは効果が出ない場合もありますし、正しく習わず独学で続けていると間違った方向へ行ってしまう可能性があります。
とはいえ独学でも始められる簡単なポーズや呼吸法・瞑想もあります。
本や私の記事などで知ったものを試してみて、気持ち良い・効いてる!と思えたものは、習慣にしてみてください。
やってみたけどよくわからないものは一旦手放して、あとで興味が湧いたらしっかり習いにいきましょう。
気持ち良いことを少しずつ続けているだけでも、確実に変化は訪れます。
自分の弱い部分・変えたい部分に効くもの、そして簡単で気持ち良いと思えるものから、少しずつ取り入れてみてください。