「クンダリニー・タントラ/スワミ・サティヤナンダ・サラスワティ著」を読み進めていく形で、クンダリーニヨガ(クンダリニーヨーガ)の概要を紹介していく連載記事です。
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今回は、第2章の3節、「第三の目(サードアイ)」とも呼ばれるアージュニャーチャクラの位置や特徴に関する部分です。
「アージュニャー」という名称について少し書いておくと、आज्ञा ājñā というサンスクリット語は日本語にはない発音なので、カタカナ表記にも「アジュニャー」「アジナー」「アジナ」など様々なバリエーションがあります。最初と最後のaは伸びる音で、発音としては「アーンニャー」に近いです。
クンダリーニヨガの研究については、以下のページにまとめてあります。
この記事の目次
最初に覚醒に取り掛かるチャクラは、ムーラーダーラかアージュニャーか
アージュニャーチャクラから覚醒させる
Our reflection on the psychic centers begins from ajna chakra.
チャクラに関する行法の始め方として、クンダリニーの座であり第1チャクラであるムーラーダーラから始めるように作られているものが多いですが、第6チャクラのアージュニャーから始めるように作られたものもあります。
サティヤナンダ氏は、アージュニャーから始めるシステムを採用しているようです。その理由がここから説明されていきます。
アージュニャーチャクラから始める理由
Ajna chakra is the point of confluence where the three main nadis or forces – ida, pingala and sushumna merge into one stream of consciousness and flow up to sahasrara, the crown center.
アージュニャーは、イダー・ピンガラー・スシュムナー3本のナディが合流し、その上のサハスラーラへ流れ至るための合流点となります。
Individual consciousness is mainly comprised of ego, and it is on account of ego that we are aware of dualities.
心がこの合流点に集中し、3つの流れがひとつになることで、個人の意識は大きく変容するといわれます。
二元性がある限りサマーディに至ることはできず、エゴがあるかぎり二元性は存在し続けます。
エゴが消え去り、心が浄化される
All throughout you find you are trying to assert yourself behind all the experiences you are having, but when ida and pingala unite with sushumna in ajna chakra, you lose yourself completely. … Once the mind is purified the experience and awakening of the other chakras can proceed.
アージュニャーにおいて3つのナディが合流することによって、エゴが消え去り、エゴの中に限定されていた意識は世界の全てへと均質に広がっていくといいます。
それによって心は浄化され、他のチャクラの覚醒を始めていく準備が整うのである、というように説明されています。
チャクラに蓄積されているカルマから解き放たれる
There is a certain problem with the awakening of the other chakras. Each one contains a store of karmas or samskara, both good and bad, positive and negative, painful and pleasant.
また各チャクラはそれぞれ、過去世から今までに積み重なったカルマやサンスカーラ(業・印象)を持っており、チャクラの覚醒によってそれらが発現し、良いことか悪いことかに関わらず爆発的・衝撃的な出来事が起こることがあります。
それに対してほとんどの人は準備ができていないため、各チャクラの覚醒の前に心を浄化しておく必要があり、まずはアージュニャーを先に覚醒させるべきであると説明されています。
司令塔・直感(第三の目)の役割を担うアージュニャーチャクラ
アージュニャーの意味
The word ajna comes from the Sanskrit root which means ‘to know, to obey or to follow’. Literally, ajna means ‘command’ or ‘the monitoring center’.
「आज्ञा ājñā アージュニャー」という言葉は、「知る」「従う」といった語源から来ていて、その意味は「司令塔」「監視塔」といったものです。
こういった意味からも、まずアージュニャーを覚醒させて、これから起こる数々の出来事にさらされても統率された心身を保っていくべし、という考え方につながります。
師匠と弟子をつなぎ、伝達と理解を深める役割もある
Ajna is the bridge which links the guru with his disciples. It represents the level at which it is possible for direct mind to mind communication to take place between two people. … And it is here that the directions of the inner guru are heard in the deepest state of meditation, when all the sense modalities are withdrawn and one enters the state of shoonya or void.
アージュニャーは師匠と弟子をつなぐ橋渡しともなるものであり、アージュニャーが覚醒することによって、心と心でダイレクトにコミュニケーションできるようになるといいます。
これは言葉で伝わるというよりは、より直接的な、直観的な形で伝わるイメージです。言葉を使うとブレてしまうような智慧は、そのように伝わったほうが確実です。
それは外にいる人としての師匠との場合も可能であるし、深い瞑想の中で「内なる師匠」からの声を聞くということにもつながります。
「第三の眼」としての役割
It has also been called ‘the eye of intuition‘, and it is the doorway through which the individual enters the astral and psychic dimension of consciousness. Perhaps the most common name for this chakra is ‘the third eye‘, and the mystical traditions of every age and culture make abundant references to it.
師匠からの指導がテレパシーのようにダイレクトに得られるといったことや、アストラルやメンタル次元の意識の入り口ともなり高次元の気づきが得られるようになっていくことから、アージュニャーチャクラは「直観の眼」「第三の眼」「シヴァの眼」など様々な別名がつけられ、歴史上でも多くの文化において言及されてきました。
It is portrayed as a psychic eye located midway between the two physical eyes and it looks inward instead of outward.
第三の眼がどこにあるのかについては諸説ありますが、ここでは「この眼は物理的な2つの眼の間にあり、体表にでているわけではなく内側のほうにある」と説明されています。
女性の方が活発に働く
It is interesting to note that ajna chakra is more active in females than it is in males.
アージュニャーチャクラは、男性よりも女性の方がより活発に働くといいます。そのため女性はより繊細な感覚を持っていて、超常的なことにも気づきやすく感受性が高く、予知能力も鋭いようです。
しかしほとんどの人にとってこの内側の眼は閉じていて、真理を観ることはできていません。
アージュニャーチャクラの位置
Ajna chakra is located in the brain directly behind the eyebrow center. It is at the very top of the spinal cord, at the medulla oblongata. Initially it is very hard to feel the exact location point of ajna, so we concentrate on ajna kshetram, at the mid-eyebrow center, bhrumadhya. These two centers are directly connected. That is why it has always been an Indian custom to place tilaka, chandan, sindur or kumkum on the mid-eyebrow center. Sindur contains mercury, and when it is applied to the eyebrow center a constant pressure is exerted on the nerve which runs from bhrumadhya to the medulla oblongata. Maybe the original purpose for applying these substances has been forgotten by most people today, but it is not a religious mark or even a beauty spot. It is a means by which you can maintain constant conscious and unconscious awareness of ajna chakra.
アージュニャーチャクラは、眉間の後ろ、脳の中、脊椎の一番上(延髄)にあると説明されています。
脳の中にあり、その位置へ正確に意識を集中することは難しいため、クシェートラム(チャクラの代わりに集中する体表の点)である眉間(ブルーマディヤ)へ集中する行法を用いることが多いです。
眉間とアージュニャーチャクラは、ダイレクトにつながっているといいます。インドでは眉間に白檀のペーストなどを塗る習慣があります。これは宗教的な意味のあるものでもなく、オシャレのためでもなく、アージュニャーチャクラに対して意識的・無意識的に気づきを向けるための印であるといいます。
私もインドで最初と最後の儀式のときに塗られました。眉間と、額の真ん中にも塗っていますね。
アージュニャーチャクラと松果腺の関係
It should also be mentioned here that ajna chakra and the pineal gland are one and the same thing. The pituitary gland is sahasrara, and just as the pituitary and pineal glands are intimately connected, so are ajna and sahasrara.
チャクラに関する文献を読んでいると、アージュニャーチャクラと松果腺(松果体)が対応関係にあると言及されることがよくあります。
ここでは、まさにそれらはひとつのものである、とも書かれています。
We could say that ajna is the gateway to sahasrara chakra. If ajna is awakened and functioning properly, all the experiences happening in sahasrara can be managed well.
また、脳下垂体はサハスラーラと対応しているといわれ、これらは肉体的にも直接繋がっており、チャクラとしてもアージュニャーはサハスラーラへの入り口として機能するといわれます。
サハスラーラ・アージュニャーと松果腺・脳下垂体の対応関係は、文献によっては逆になっていることもあるようでした。
松果腺と脳下垂体の関係
The pineal gland acts as a lock on the pituitary. As long as the pineal gland is healthy, the functions of the pituitary are controlled.
松果腺が適切に機能していれば、脳下垂体も正常に機能するといいます。これらの器官は、生命活動を維持するために重要なホルモンをコントロールしていることが医学的にも知られています。
松果腺は脳下垂体をコントロールする鍵としても機能するといいますが、8〜10歳くらいから徐々に機能しなくなっていき、それによって脳下垂体は、性的な意識など俗世的な性質を発現させるホルモンを分泌し始めるといいます。
However, through various yogic techniques, such as trataka and shambhavi mudra, it is possible to regenerate or maintain the health of the pineal gland.
しかし、トラータカやシャーンバヴィームドラのようなヨーガの技術を用いることによって、松果腺を再び若返らせて健康的に機能させることができるようになる、と説明されています。
トラータカはロウソクの炎などを長時間じっと見つめる行法で、シャーンバヴィームドラーは両目で眉間を凝視する行法です。後の章でアージュニャーチャクラの覚醒の行法として詳しく説明されています。
アージュニャーチャクラを表す伝統的なシンボル
2枚の花弁を持つ蓮華
Ajna is symbolized by a two petalled lotus. … Below the chakra the three nadis merge – ida on the left, pingala on the right and sushumna in between.
アージュニャーチャクラは、2枚の花弁を持つ蓮華をシンボルとして表されることが多いです。
この本には図は載っていないのですが、「Ajna Symbol」などで画像検索するとよく見つかります。
ある文献によればその色は、雨の日のような青白く明るいグレーで表されるといいます。またある人は月のように白や銀色に輝いているということもありますが、その色は実際には感じ取ることのできない色であるといわれます。
左の花弁はイダー(月)、右の花弁はピンガラー(太陽)を表し、それぞれにHam・Kshamのビージャマントラが記され、真ん中にスシュムナーが通ることを表現しています。
ただ、以下に書かれているようにシヴァリンガム(男根のような形のシンボル)が含まれているというように説明されていますが、どこにそのシンボルが含まれているのかは一見よくわかりません。
シヴァリンガムが含まれている?
Within the lotus is a perfectly round circle which symbolizes shoonya, the void. Within the circle is an inverted triangle which represents shakti – creativity and manifestation. Above the triangle is a black shivalingam. Shivalingam is not, as many people believe, a phallic symbol. It is the symbol of your astral body.
蓮華の真ん中にある真円は「空(虚空)」を表していて、その中にある逆三角形がシャクティ(創造する力)を表しているといいます。
逆三角形の上には黒いシヴァリンガムがあり、これはよく男根を象徴するといわれますが、そうではなくこれはアストラル体を表していると説明されています。
アストラル体はその人の人格を表現し、シヴァリンガムの色はその人の意識の浄化・進化の度合いを表しているといいます。
ただ、一見するとどこにシヴァリンガムが描かれているのかわかりにくく、それについて言及している人も少ないようです。
ビージャマントラ「Om」
Over the shivalingam is the traditional symbol of Оm, with its tail on top and the crescent moon and bindu above that. Om is the bija mantra and symbol of ajna chakra, and above its form can be seen the raif, the trace of sound consciousness.
シンボルの絵をみるとたしかに真ん中にॐ(Om)の梵字がありますが、「シヴァリンガムの上にOmが乗っている」と説明されているので、おそらくこのシンボルは多次元的に描かれており、虚空を示す円の上に、シヴァリンガムが立っているように描かれているのかと思います。あまりそこに言及している人がいないようなので、ここに関しては研究が必要かもしれません。
Omはアージュニャーチャクラのビージャマントラであり、非常によく用いられる重要な音です。ヨガスタジオでも唱えているところは多いでしょう。
用語:ビージャ(ビジャ) bīja
用語:オーム om
アージュニャーは直観を司るチャクラ
The mind perceives knowledge directly via a sixth or intuitive sense, which comes into operation as ajna chakra awakens.
各チャクラはそれぞれ特定の感覚(タンマートラ)を管理する役割を担っており、それぞれに対応する肉体上の感覚器官(ギャネンドリヤ)や、筋肉などの行動器官(カルメンドリヤ)があるといいます。たとえば、「触覚」を得るために→「肌」を介して→「腕」や「手」によって行動して触る、といった関係性です。
しかしアージュニャーチャクラが管理する分野では、それらはすべて「心」によって起こることであり、「心」が知覚するために用いるのは目や耳のような肉体器官ではなく、「第六感」あるいは「直観」であり、それはアージュニャーチャクラの覚醒によって機能させることができるようになると説明されています。このあたりが、「第三の眼」や「直観の眼」と呼ばれる理由でしょう。
また「心」は肉体を用いずして「行為を行う」こともでき(夢がその一例)、それはアストラル・プロジェクション(幽体離脱と言われるものもその一部)の能力として、アージュニャーチャクラの覚醒によって現れるといいます。
シッディ(成就・霊能・超能力)を得る
He realizes his unity with the Brahman and acquires siddhis. Different results accruing out of meditation on the various centers are collectively realized by meditating on this center alone.
アージュニャーチャクラが覚醒すると、他人の体に入ったり、全てを知り、全てを観ることができるなど、シッディを得るということが述べられています。シッディとは、成就・霊能・超能力などを意味する言葉です。
ただし、心の準備が整うまではグランティが遮っている(後述)など、シッディが現れるためには条件があるようです。
また、先ほど述べられたように、体が伴わなくとも「心」を使って「感覚」や「行動」を行うことができるため、アージュニャーチャクラへの瞑想によって「心」を統御することで、他の全てのチャクラで得られる経験を得られる、とも説明されています。
このようにアージュニャーチャクラは、チャクラの中でも非常に特別なものとして扱われています。
アージュニャーチャクラの役割と心の関係
心に関係する重要なチャクラ
So, ajna is essentially the chakra of the mind, representing a higher level of awareness. Whenever you concentrate on something, whether it is mooladhara, swadhisthana or manipura chakra, or you concentrate on an external object or an idea, ajna is affected, sometimes mildly, sometimes powerfully, depending on the degree of your concentration.
アージュニャーチャクラは、心に関係する重要なチャクラであり、高いレベルの気づきを導くものであるといいます。
何かに集中する時、それがどのチャクラでも、なにか別の集中対象でも、集中の度合いによって必ずアージュニャーチャクラの影響を受けるといいます。
これが本当であれば、瞑想やマインドフルネスの実践をする際の効果は、アージュニャーチャクラが大きく関わっているということでしょう。
想像したり夢を見たり、気づきを働かせたりするときに関わる
When we visualize or when we dream at night, the inner vision that occurs is through ajna. If you are eating, sleeping or talking and you are not aware of it, then ajna is not operating. But if you are talking and one area of your awareness knows it, this knowing, this awareness is the faculty of ajna.
何かを視覚化したり、夢をみたりするときなど、内的ビジョンを観るときはアージュニャーチャクラを通じてそれが起こります。
また、食べたり話したりする日常的な行為において、それに対して気づきを働かせている場合はアージュニャーチャクラは機能していますが、気づきを伴っていない場合はアージュニャーチャクラが機能していないということになる、と説明されています。
直感的な知を得る
When you develop ajna, you can have knowledge without the aid of the senses.
前の項で述べられたように、アージュニャーチャクラは感覚器官を経ずして直接的に知を得ることができるといいます。
通常は、前頭葉に関係する論理や理解力を用いて、感覚器官から得られる情報を処理して知識を得ていますが、アージュニャーチャクラの位置する小脳は、そのような過程を経ずに知識を得ることができるようです。
たとえば、空がどんより曇っているという視覚情報があれば、これから雨が降るという知識を得ることができますが、もし雲という情報がなかったとしても、これから雨が降るということが直感的にわかる、これがアージュニャーチャクラが機能しているということである、というように説明されています。
心を浄化し、執着をなくし、やるべきことに気づく
When ajna is awakened, fickleness of the individual mind disperses and the purified buddhi (subtle intelligence or higher perception) manifests. Attachment, which is the cause of ignorance and lack of discrimination drops away, and sankalpa shakti (willpower) becomes very strong. Mental resolves are almost immediately converted into fruits, provided they are in accordance with individual dharma.
アージュニャーチャクラが目覚めていると、移り気な心は消え去り、浄化されたブッディ(微細な智・高次の知覚)が現れるといいます。様々な雑念・無知の原因となる執着はなくなり、サンカルパ・シャクティ(意志の力)が強まるといいます。心で決意したことはすぐに結果をもたらし、それは個人の生まれ持ったダルマ(義務・美徳)に合致したものになっていきます。
「サンカルパ」は、「◯◯を成し遂げよう」といった意志を表し、目標を毎日書いたりする実践をヨーガの合宿などで行ったりする際にもこの言葉がよく用いられます。
「ダルマ」は多くの意味を持つ言葉で、生まれ持った義務などを表し、ダルマに沿った生き方をし、ダルマに沿わない生き方(アダルマ)を避けよ、というような用いられ方をします。つまりはそもそも、自分のダルマに気づいていなくてはなりません。そういった高次元の気づきも、アージュニャーチャクラが関係しているということのようです。
「観察者」の意識から、世界の本質を観る
Ajna is the witnessing center where one becomes the detached observer of all events, including those within the body and mind. Here the level of awareness is developed whereby one begins to ‘see’ the hidden essence underlying all visible appearances.
アージュニャーは「観察者」の意識のセンターであり、心や体で起こる物事に巻き込まれず、離れたところから冷静に観ることができ、「見えるもの」の裏側にある本質を観るための高いレベルの気づきを培うために重要なチャクラとなります。
When ajna is awakened, the meaning and significance of symbols flashes into one’s conscious perception and intuitive knowledge arises effortlessly.
アージュニャーが覚醒していると、様々な「シンボル」に隠された意味が直接的に知覚され、直感的な智慧が自然に湧き出てくるといいます。
チャクラなど秘教的な教えには、蓮華や生命の樹や幾何学図形(ヤントラ)といった「シンボル」がよく用いられます。
分からない人にとっては、なぜこんなシンボルが重要として扱われているのか?と感じられることでしょう。
シンボルが用いられたのは、知られると弾圧されてしまったりする宗教的なことや、気づきの度合いが高くない人が知るべきではないことなど、何らかの理由で秘密にしなくてはならないことが、伝わるべき人にだけ伝えられるためといわれます。
進化を調節し、能力の発現を抑えているグランティ
This is the center of extrasensory perception where various siddhis manifest according to one’s samskaras or mental tendencies. … The knot effectively blocks the spiritual evolution until attachment to psychic phenomena is overcome and the knot in consciousness is freed.
アージュニャーチャクラは、個人のサンスカーラ(運命などを決める力)や心の傾向に応じた様々なシッディ(超能力)が現れるきっかけとなる超常的な知覚をもたらすセンターであると説明されました。
しかし一般人の感覚では、その働きが覆い隠されていて発揮されていません。そこには、前章で述べられた「グランティ(結び目)」の一つである「ルドラ・グランティ」があり、そういった超常的なものに対する執着を乗り越えてからではなくては超能力が現れてこないように、進化をうまく妨げる役割を果たしているといいます。
世界の因果関係に気づく
Cause and effect are not immediate events. Each and every action is both a cause and an effect. This life we have is an effect, but what was the cause? You have to discover it, then you can understand the relationship between cause and effect.
物事には必ず因果関係があり、アージュニャーチャクラの覚醒によってその全てに気づくことができるといいます。
自分が肉体を持って生まれた原因にも気づくことができ、本当の自分は「観察者」であって、この物質世界で起こることは全て経験であり本当の自分を悩ませるものではない、といったことに気づくことで、人生の送り方が大きく変わるきっかけとなると説明されています。
アージュニャーチャクラからサハスラーラへ
ゴールに至る道に気づく
To reach ajna chakra it requires sadhana, discipline, firm belief and persistent effort. With our present state of mind it is not possible to know how to reach sahasrara, but once ajna chakra becomes active, you develop superior perception and you realize how sahasrara can be reached.
アージュニャーチャクラを覚醒させるためには、実践・規範・信念・忍耐強い努力が必要であるといいます。
通常の心の状態では、サハスラーラへ至るには具体的にどうしたらいいかを知ることはできませんが、アージュニャーチャクラが活性化することによって超常的な知覚を得られ、サハスラーラへ至る道に気づくことができるといわれます。
ゴールを意識するより、それに気づくためのチャクラを覚醒させるべし
So, in my opinion, it is not important for us to know how to reach sahasrara from ajna chakra, but it is essential for us to know how to awaken ajna.
そのため、サティヤナンダ氏の主張としては、サハスラーラへの道を知ろうとするよりも、アージュニャーチャクラの覚醒の道をまず学ぶべきであろう、と述べられています。
以上のようにこの節では、「第6チャクラ」なのになぜ最初にアージュニャーチャクラに取り掛かるのか、という理由が詳しく説明されてきました。
アージュニャーチャクラの覚醒に関する具体的な行法に関しては、シャーンバヴィームドラーなどの名前だけはいくつか出てきましたが、詳細は第3章で示されていきます。
次は、第1チャクラのムーラーダーラチャクラの説明に続きます。
次記事:「クンダリニー・タントラ」を読む【31】第2章 4節:ムーラーダーラチャクラ
前記事:「クンダリニー・タントラ」を読む【29】第2章 2節:チャクラを通じた進化
参考文献
「Kundalini Tantra 英語版 ペーパーバック」 Swami Satyananda Saraswati (著)
「Kundalini Tantra 英語版 Kindle」 Swami Satyananda Saraswati (著)
「クンダリニー」ゴーピ・クリシュナ (著), 中島巌 (翻訳)
「Asana Pranayama Mudra Bandha 英語版」Swami Satyananda Saraswati (著)



