足の厥陰肝経の役割
肝は「将軍の官」と呼ばれ、病邪を防ぐ思慮・計謀を司り、思惟活動の中心となる。
また肝は疏泄・蔵血を司り、気が広がって移動していく動き(気機)を調整し、血を貯蔵して体内の血流量を調整している。
怒りの感情が過剰におこると、肝が正常に働かなくなる。
足の厥陰肝経の経穴一覧
LV1 大敦(たいとん)
要穴:井木穴
穴性:泄熱解痙、理気調血、通経活絡
LV2 行間(こうかん)
要穴:滎火穴
穴性:瀉肝火、疏気滞、清熱鎮驚
LV3 太衝(たいしょう)
要穴:兪土穴、原穴
穴性:平肝鎮惊、泄熱理血、清頭目、理下焦、疏肝理気
LV4 中封(ちゅうほう)
要穴:経金穴
穴性:清肝胆、理下焦
LV5 蠡溝(れいこう)
要穴:絡穴
穴性:疏肝理気、調経活絡
LV6 中都(ちゅうと)
要穴:郄穴
穴性:調経血、理下焦
LV7 膝関(しつかん)
穴性:散風湿、利関節
LV8 曲泉(きょくせん)
要穴:合水穴
穴性:清湿熱、理下焦、舒筋活絡
LV9 陰包(いんぽう)
穴性:調経血
LV10 足五里(あしのごり)
穴性:清湿熱、利下焦
LV11 陰廉(いんれん)
穴性:調経血、理下焦
LV12 急脈(きゅうみゃく)
穴性:疏肝理気、止痛
LV13 章門(しょうもん)
要穴:脾経の募穴、臓会
穴性:疏肝健脾、活血利湿、活血化瘀
LV14 期門(きもん)
要穴:募穴
穴性:疏肝調脾、理気活血、活血化瘀
足の厥陰肝経に関連するヨガポーズ(アーサナ)
肝経は足の親指から始まって、脚の内側を通って胸の下あたりまでつながっている。血行に関わる経穴が多い。
脚の内側やお腹を伸ばすアーサナで意識すると良い。
参考文献
「ツボ単―経穴取穴法・経穴名由来解説・〔ユ〕穴単語集」坂元 大海 (著), 原島 広至 (著)