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操体法とヨガの比較 〜息・食・動・想・環を気持ちよく〜

操体法とヨガの比較 〜息・食・動・想・環を気持ちよく〜

テクニックにこだわらず、気持ちよい方向へ

あまり一般に知られていないのですが、とても良いコンセプトを持っている健康法をご紹介します。

橋本敬三さんという方が編み出した、「操体法」というものです。

人間の生活における要素を「息・食・動・想・環」と分類し、それぞれを「気持ちよく」することで「歪みを直す」という考え方です。「歪み」が病気を生み出すので、「歪体」を「正体」に直すことで病気を治し、病気にならないようにしていくということです。

ヨガの考え方と通じるものがありますね。

歪みを整えるための原則は結局同じで、テクニックにこだわる必要はないのです。

この記事の目次

操体法における人間活動の分類

操体法では、人間の活動を以下の4つに分類しています。

  • 息(どう呼吸するか)
  • 食(なにを食べるか)
  • 動(どう動くか)
  • 想(どう考えるか)

これに「環境」が加わり、これら5つのバランスが整うことで、理想的な生活になっていきます。

ひとつが整えば他も整っていき、ひとつが崩れれば他も崩れるという相関性を持っています。

そして、完璧な100点のバランスを目指すのではなく「60点でいい」と考えます。

「気持ちよい方向へ」が原則

操体法の技術の中には、それぞれを整えるための具体的な方法もたくさん示されていますが、基本は「気持ちよい方向へ」ということです。

たとえば左右の動き、どちらかがやりにくい場合が多いでしょう。
そのときは、「やりやすいほうを多く行う」ことによってバランスが整っていくと考えます。

側屈で試してみると、とてもわかりやすいです。

上半身を右へ曲げるのと左へ曲げるのを3回ずつ試してみましょう。
その際、右へ曲げる場合は左足に体重を乗せるようにします。逆にしてしまいがちですが、縮む側とは逆側に体重をかけることで体はバランスよく機能します。

そして、やりやすかった側の動き(気持ち良いこと)を3〜5回多くやってみます。

その後、また左右やってみて、バランスが変わっていることに気づきます。

バランスが整うまで、やりやすい側を多くやってみましょう。

「やりにくいほうを多くやりましょう」と教えられることも多いので、これは真逆だったのか!と気づきます。

あらゆる動きにあてはまるかどうかは、いろいろ試してみる必要があるかもしれません。
ヨガでも左右があるポーズで呼吸数に差をつけてみたりしてみると、興味深い変化があります。

ねじれ・歪みを解消するための原則としては「気持ちよい方向へ」と捉えておくのが良いと思います。

食生活も気持ちよく

前にご紹介した「歯の種類が、食べるべきものの割合を表している説」は、操体法の橋本敬三さんや、日本でヨガを広めてこられた沖正弘さんなども紹介されています。

余計なことを考えずに「なんとなく気持ちよい」方向へ向かっていけば、それが心身の歪み偏りを直していき、病気を治していきます。

ヨガも気持ちよく

ヨガも操体法も、気持ちよく生きていくための、数多くある中のひとつの道です。

息・食・動・想・環それぞれに対応した理論や技法、ヨガの中にもあります。

ヨガは傍から見ると苦行のように見える行法もありますが、「気持ちよい方向へ」という原則は同じのような気がします。

ヨガを続けるようになった方からも「なんとなく気持ちいいから」と聞くことが多いように思えます。

最初から体が柔らかい必要はありません。気持ちよいやり方で続けていれば、柔軟性は自然に高まっていきます。

痛いやり方でやっていても、体は抵抗して固くなってしまうだけです。

ポーズをできるようになりたいと心が執着し始めると、できなくてつらいと思ってしまったり、あせって怪我をしてしまったりします。

気持ちよいやり方で続けていれば、自然と心身は整っていくのだと思います。

≫ヨガの目的・基礎知識〜自分なりに、8支則をライフスタイルへ取り入れる〜

≫何を食べるべきか?〜自分にとって最適な食生活とは〜

参考書籍

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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