体の前側全体を気持ちよく伸ばすポーズ、プールヴォッターナーサナ。プールヴは「東」、ウトゥは「強く」、タンは「伸ばす」、太陽礼拝は基本的に東を向いて始めるので、東側=体の前側を強く伸ばすポーズです。
パスチマ(西)を強く伸ばすパスチモッターナーサナのカウンターポーズとして、セットで行われることが多いです。
シヴァナンダヨガではセートゥ・アーサナ(橋のポーズ)と呼ばれることもあります。
この記事の目次
プールヴォッターナーサナの主な効果
- 背筋の強化
- 体の前側全体のストレッチ
- ストレス解消・活気を生む
- 猫背・姿勢改善
プールヴォッターナーサナの禁忌・注意点
首を痛めている場合やめまいなどがある場合は首をそらさずにアゴを少し引いて行いましょう。
腕や肩の筋力が足りない場合は、膝を90°に曲げてスネを立てた、テーブルの形から始めます。
プールヴォッターナーサナのやり方
1)長座(ダンダーサナ)で坐ります。お尻の後ろ15cmくらいのところに手をついて背中を後ろに傾けます。手の向きは、アシュタンガヨガでは中指が前に向くように、シヴァナンダヨガでは中指を後ろに向けて置くこともあります。
2)吸いながら、おへそを高く持ち上げるようにしてお尻をあげていきます。肩甲骨を寄せて(ただし寄せすぎないように、肩が一番安定する位置に固定し)、胸の真ん中を高く。上がりきったら、気持ち良い範囲で首を後ろに反らします。足の親指の付け根を床につけるように足首をまっすぐ伸ばします。5呼吸キープ。
3)吐きながらお尻を下ろして、ダンダーサナに戻ります。
プールヴォッターナーサナを深める方向性
- 体全体がアーチを描けるように反っていく。
- 足首・股関節を伸ばして、足裏を床につける。
プールヴォッターナーサナのコツ・練習法
お尻を持ち上げるのが難しい場合や腕・肩が安定しない場合は、膝を90°に曲げてスネを立てた、テーブルの形でおへそを持ち上げる感覚を練習しましょう。
足首が固くて親指が床につかない場合は、ヴァシュラーサナ(正座)・ヴィラーサナ(割座)などのポーズで正しく足首を伸ばし柔らかくしていきましょう。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 脚を開いてまたがるように立ち、反り・アップが足りない部分(主にみぞおちあたり〜骨盤あたり)を両側から支えて持ち上げるのをサポートする。
- 肘が過伸展している場合は、肘の内外を軽くさすって少しゆるめるのを導く。
- 頭側に座り、こちらを見るようにと指示して、顔を後ろへ向けていく(首と胸を反っていく)のを導く。
シークエンス例
- パスチモッターナーサナの後に、カウンターポーズとして行います。
- アシュタンガヨガでは、このあとアルダバッダパドマパスチモッターナーサナにつながります。
- 中指を後ろ向きについた場合、片手を上げてヴァシシュターサナなどにつなげられます。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】プールヴォッターナーサナ、プールヴォッタナーサナ、プールヴォッターナアーサナ、プールヴァターナーサナ、上向きのプランクポーズ、上向きの板のポーズ、東側を強く伸ばすポーズ、セツアーサナ、セートゥアーサナ
【梵】Purvottanasana, Setu Asana
【英】Incline Pose, Upward Plank Pose, Bridge Pose