とても良い効果のある頭頂のツボ「百会(ひゃくえ)」を刺激するポーズ。
シルシャーサナ(ヘッドスタンド)で頭頂をしっかりつけるための準備にも有効です。
シヴァナンダヨガなどではチャイルドポーズのことをシャシャンカーサナと呼びますが、ここでは日本で一般的な、冒頭の写真のような形のポーズを解説します。
この記事の目次
シャシャンカーサナの効果
- 頭をスッキリさせる
- ストレス解消
- 自律神経を整える
- 眼精疲労を緩和
- 肩周りの筋肉のストレッチ、肩こりを緩和
シャシャンカーサナの禁忌・注意点
首や背中を怪我している方、高血圧の方は避けましょう。
首に不安のある方は、いきなり頭頂だけを床につけることは避けて、手を床に置いて頭にかかる体重を調整しながら行いましょう。
シャシャンカーサナのやり方(初心者・首に不安がある場合)
1)四つばいになります。手は床に置いたままで、膝から30cmほど前の床にゆっくり頭頂を真下に向けるようにして置きます。
2)手で床を押す力で、頭にかかる体重を調節します。気持ち良い重さがかかる程度で止めておきます。手を床から離せなさそうであれば、この姿勢でキープします。
3)手が離せそうであれば、背中側で手を組み、胸を広げて、手が頭の先のほうへ向かうように肩を回します。
4)2か3の姿勢で5呼吸キープしたら、頭は急に持ち上げないように、手を頭の先のほうの床に置いて、おしりをかかとの上におろしながら頭頂からおでこを床に置くように移して、チャイルドポーズになります。頭の圧力がなくなったら、背骨を丸くしながら静かにロールアップで起き上がり、正座の姿勢になります。
シャシャンカーサナのやり方(慣れてきたら)
床に手を置かずに行うやり方です。必ず慣れてきてから行うようにしましょう。また、首などに違和感があったら、手を床に下ろして重さを調節するか、ポーズからぬけてチャイルドポーズで休みましょう。
1)正座の姿勢から、膝立ちになります。膝の間・足の間はこぶし1個分(坐骨幅)に開きます。
2)手を腰の後ろで組んで、胸を広げて、肩を回して腰から手を離していきます。
3)お尻をすこし後ろに引きながらゆっくり上半身を前にかがめていき、膝から30cmほど前の床に頭頂を真下に向けるようにして置きます。
4)呼吸とともに、手が頭の先のほうへ向かうように肩を回していきます。5呼吸キープ。
5)頭は急に持ち上げないように、手を頭の先のほうの床に置いて、おしりをかかとの上におろしながら頭頂からおでこを床に置くように移して、チャイルドポーズになります。頭の圧力がなくなったら、背骨を丸くしながら静かにロールアップで起き上がり、正座の姿勢になります。
シャシャンカーサナを深める方向性
- まずは手を床に置いて始め、首の筋肉が強くなってきたら、手を組む形に変える。
- 肩を柔軟にして、手を頭の向こうへはこんでいく。
シャシャンカーサナのコツ・練習法
初めて行う場合や慣れないうちは首を痛めないように、いきなり体重を頭にかけず、必ず手を床に置いて行うようにしましょう。
頭頂がまっすぐ下に向かっているかは自分で確認しにくいので、誰かに見てもらいながらまっすぐな位置を感覚で覚えましょう。
普段からアゴが上がっている人やストレートネックの人は、おでこ側が床についていることが多いです。
軽くアゴを引いてみると、首の後ろが伸びて、頭頂が床に向って気持ち良い姿勢になります。
以下の動画の後半でも簡単に解説しています。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 頭が垂直になるように、頭頂の位置を調整するように指示する。
- 余裕があるようであれば、組んだ手を床に近づけていくように軽く下方向・遠くへと押してサポートする。
シークエンス例
- チャイルドポーズを前後にはさみます。
- キャットアンドカウなどの四つばいポーズからつなぎます。
- ダウンドッグから膝をついてつなげ、さらにシルシャーサナへつなぐこともできます。
- ポーズから抜けると正座(ヴァジュラーサナ)の姿勢になるので、そこで瞑想に入るのも良いでしょう。頭がスッキリしているので、いつもより集中できるかもしれません。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】シャシャンカーサナ、シャシャンカアーサナ、ウサギのポーズ、シャシャンガーサナ、ササンガーサナ
【梵】Shashankasana
【英】Hare Pose