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ジャタラパリヴァルタナーサナ(ワニのポーズ・仰向けのツイストポーズ)の効果とやり方・図解

ジャタラパリヴァルタナーサナ(ワニのポーズ・仰向けのツイストポーズ)の効果とやり方・図解

レベル:
★★★★★★★

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仰向けの代表的ツイストポーズ、呼吸が深まり、寝る前などにもおすすめ

リラックスヨガや陰ヨガ、一般的な現代ヨガでもシャヴァーサナ前などによく行われる、仰向けのツイストポーズ、ジャタラパリヴァルタナーサナ(ワニのポーズ)。

ジャタラは「腹」「胃」「へそ」などの意味。パリヴァルタナは「変化する」などの意味。

この記事の目次

アーサナ名について

「ワニのポーズ」と呼ばれることもありますが、ジャタラパリヴァルタナーサナというアーサナ名にはワニの意味はありません。

アイアンガー氏の「ハタヨガの真髄」でも「ワニ」の言葉は出てこないようで、アイアンガー氏はパリヴァルタナを「回転する」の意味で用いています。

坐位のツイストポーズであるマツェンドラーサナを仰臥位で行うという意味から、スプタマツェンドラーサナと呼ばれることもあります。

アルダマツェンドラーサナ

ちなみに「ワニのポーズ」は「ナクラーサナ」という別のアーサナとしてアシュタンガヨガに登場します。

ジャタラパリヴァルタナーサナの主な効果

  • 背骨全体の回旋(ねじり・ツイスト)の柔軟性UP
  • リラックス・ストレス解消・心を鎮める
  • 怒り・ピッタを鎮める

ジャタラパリヴァルタナーサナの禁忌・注意点

腰など背骨まわりを痛めている場合は、痛みの出ない範囲で行いましょう。首を痛めている場合は、首はツイストせず顔は天井方向を向いたままで行います。

柔軟性が足りず、膝が床から大きく浮いてしまう場合は、膝の下に畳んだ毛布などを入れて調整します。

ジャタラパリヴァルタナーサナのやり方

いくつかバリエーションがありますので、代表的な「両膝を曲げる形」を中心にして解説します。

1)仰向けに寝てリラックスします。

2)膝を90°程度に曲げ、両足を持ち上げて太ももが垂直に・すねが水平になるくらいの形にします。

3)両腕は伸ばして左右に気持ち良い範囲で開き(スペースが足りない場合は肘を曲げて手のひらは天井を向ける形などもOK)、両肩が浮かないように、吐きながら背骨をツイストして両膝をなるべくそろえたまま横へ倒していきます。床を向いていたお尻は、背骨のツイストに伴って横へ向いていきます。(×お尻が床についたまま膝を倒すと、両膝がズレる形になり、このとき背骨はあまりツイストできていません。これはこれで、股関節の運動になります。)

4)気持ち良い範囲で、顔は膝と逆方向へ向くように、首をツイストします。深く5呼吸ほどキープ。

5)吸いながら両脚を持ち上げて、太ももが垂直・すねが水平になった位置まで戻ります。

6)吐きながら逆方向へツイストして膝を倒し、逆側も同様に行います。

7)吸いながら両脚を持ち上げて、太ももが垂直・すねが水平になった位置まで戻ります。そして脚を伸ばして両腕は体側に戻し、仰向けのリラックス状態に戻ります。

バリエーション

  • 下側の脚は伸ばしたまま、上側の脚を90°に曲げて行う形
  • 上の形から、さらに上側の脚を伸ばした形
  • 両脚を伸ばしたまま垂直に持ち上げて、足を揃えたまま背骨をツイストする形(体幹の強さと柔軟性の両方が高められます)
  • 両脚をガルダーサナのようにクロスして、ツイストする形

ジャタラパリヴァルタナーサナを深める方向性

  • 肩が浮かないように、背骨が反ったり側屈したりしないように正しい位置関係を保ちながら、膝を床へ近づけてツイストを深める。
  • 首も含めて背骨全体のツイストを深め、顔と骨盤が逆方向を向くようにしていく。

ジャタラパリヴァルタナーサナのコツ・練習法

両肩が浮かないようにする

背骨をツイストするのが主目的なので、ツイストの柔軟性が足りないまま「膝を床に近づける」ことだけを目指すと、逆側の肩が浮くことになります。

それよりはなるべく肩が浮かないことを優先して、背骨をしっかりねじって、膝は徐々に床へ近づけていくようにします。

背骨の位置、お尻の位置、肩の位置などのアラインメントが大きくズレないようにする

  • お尻の位置が大きく横にズレてしまっている
  • 骨盤の左右の高さが異なっている(たとえば下側の脇腹がつぶれている)
  • 両肩の高さが異なっている(片方がすくんでいる)

これらのようなアラインメントのズレがあると、背骨が反ったり丸まったり側屈したりしてしまい、ツイストが十分に行えません。なるべく姿勢良く、背骨をまっすぐ伸ばしながらツイストするようにします。

ツイストの基本の呼吸、吸って伸びる、吐いてねじる

上記のアラインメントの話ともつながりますが、ツイストを行うときは、吸う息で背骨をまず伸ばし、吐く息でツイストを深めます。

背骨が丸まったり反ったり側屈したりしている部分がないように、なるべく背骨を自然な長い状態にしてからツイストを深めていきます。

重力もうまく味方にして、邪魔する力を吐く息でうまく抜いていきながら深めます。

両脚を揃えて行う場合は、なるべく脚同士がズレないようにする

膝を曲げて行う場合も、膝を伸ばして行う場合も、両脚を揃えたままツイストするのであれば、足同士や膝同士がズレないように保ちながらツイストしていきます。ズレていると、背骨がツイストできていないことになります。

両肩が浮かないまま、お尻が真横を向くのを目指す

お尻(骨盤)の向きにも気づきを向けてみましょう。

胸椎・腰椎の全体は合計90°にねじれるので、胸は天井方向を向いたまま(両肩は床についたまま)、お尻は真横を向くところまでツイストすることを目指します。

アジャスト例(インストラクター向け)

  • ツイストする方向の逆側の肩が浮きやすいので、片手で肩を軽くおさえながら、他方の手で骨盤の横を支えてツイストを導く。
  • ツイストしていくときにお尻の位置がずれることがあるので、大きく横へずれている場合は、一度お尻を持ち上げてマットの真ん中付近(心地よく背骨をねじれる位置)へもどすように指示する。

シークエンス例

ハラーサナ

セツバンダーサナ

アーサナ名の表記バリエーション

【日】ジャタラパリヴァルタナーサナ、ジャタラパリヴァルタナアーサナ、ワニのポーズ、わにのポーズ、スプタマツェンドラーサナ、スプタマツェンドラアーサナ
【梵】Jathara Parivartanasana, Supta Matyendrasana
【英】Supine Spinal Twist Pose, Crocodile Pose

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

by 高橋陽介

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