サーランバサルヴァンガーサナ(支えのある肩立ち)を深めて、首を柔軟に90°近く曲げられるようになると、肘で支えずに立てるようになります。それがニーラランバ(支えのない)サルヴァンガーサナ。
≫サーランバサルヴァンガーサナ(肩立ち・ショルダースタンド)
この記事の目次
ニーラランバサルヴァンガーサナの主な効果
ニーラランバサルヴァンガーサナの禁忌・注意点
首を痛めている場合は行わないようにしましょう。
サーランバサルヴァンガーサナやハラーサナを十分練習してから挑戦しましょう。
ニーラランバサルヴァンガーサナのやり方
最初はサーランバサルヴァンガーサナから始める形が安全ですが、慣れてきたら、下記のように仰向けから直接ニーラランバサルヴァンガーサナへ入ることもできます。
1)仰向けで寝ます。手のひらは床を向けて、腕は体側に伸ばします。両脚を伸ばして揃えたまま持ち上げ、足先を頭の上へ運んでいくようにして腰を下から持ち上げて行きます。勢いを使わず、なるべく背骨の下から順番に1個ずつ床から離していくようにしましょう。
このとき、アゴをひきすぎないようにします。鼻先は、仰向けで自然に寝たときのまま、真上を向いています。首の後ろは床に接地しないようにし、後頭部と両肩を結んだ三角形で主に体を支えます。
2)手で床を支えながら、ゆっくり首を十分に曲げてアゴを鎖骨の間につけるようにして体を垂直に立てます。
3)体が垂直に立つと、後頭部・両肩の三角形の土台で全身を支えられるようになるので、手で支えなくても立てるようであれば手を床から離し、腕を体の前側へ伸ばして両手を太ももの前に当てます。なるべく垂直に近づくように脚をあげますが、完全に垂直は難しいので少し頭側に傾いた形でOKです。この姿勢で5呼吸キープ。
4)両手を元のように床へ戻し、吐きながら、ゆっくり背骨の上から順番に床へおろしていき、仰向けに戻ります。仰向けのまま、ゆっくり呼吸してお休みします。
ニーラランバサルヴァンガーサナを深める方向性
- 体幹を垂直に近づける。
- 脚もなるべく垂直に近づける。
- 長時間キープできるようにする。
ニーラランバサルヴァンガーサナのコツ・練習法
首を深く曲げる
首を曲げるとき、二重アゴになるような曲げ方をしているとうまくいきません。二重アゴになるときは上の方しか曲がっていない状態です。
肩立ちを深めるには、肩甲骨の間の筋肉もついていくように、根元から深く首を曲げ、アゴを鎖骨の間にくっつけるようにします。
それでも首の後ろは床に接地しないようにアーチを保ち、アゴを引きすぎないようにします。床についているのは、主に後頭部と両肩です。
肩を広く保つ
胸も背中もせまくならないように、肩幅を広く保って土台をしっかりつくります。
胸がせまくなってしまう場合が多いので、肩甲骨を寄せたり離したりしてみて、ちょうど良く支えられる肩の位置を探してみましょう。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 背中側に立ち、自身の骨盤の側面を生徒の仙骨あたりにあてて支え、体幹部分が直立するのを導きながら、脚を腕で抱えてなるべく全体を直立させるようにサポートする。
シークエンス例
- このあとハラーサナ、カルナピーダーサナなどにつなぎます。
- 脚を蓮華座にして、ウルドゥヴァパドマーサナへつなぎます。そのあと、ピンダーサナやマツヤーサナへつなぎます。
- 手を床におろしたあと、膝を曲げて片足ずつ床におろし、セツバンダーサナへつなぎます。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】ニーラランバサルヴァンガーサナ、ニーラランバサルヴァンガアーサナ
【梵】Niralamba Sarvangasana
【英】Unsupported Shoulder Stand