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四角い呼吸法(ボックスブリージング・サマヴリッティプラーナーヤーマ)の効果・やり方

四角い呼吸法(ボックスブリージング・サマヴリッティプラーナーヤーマ)の効果・やり方

いつでもできる、心身のモードを切り替えるためのシンプルな呼吸法

心のモードを切り替え、自律神経を整え、集中力を高めたい場合にもリラックスしたい場合にも使えるシンプルな呼吸法、四角い呼吸法(ボックスブリージング・スクエアブリージング・サマヴリッティプラーナーヤーマ)

5秒ずつ、吸う・止める・吐く・止める、という4つの過程を均等な長さで行っていくので、四角(正方形・スクエア)や箱(ボックス)にたとえられる呼吸法です。

この記事の目次

四角い呼吸法(ボックスブリージング)の効果

  • 心身をリラックスさせる
  • 集中力を高める
  • 呼吸を深める
  • 自律神経を整える
  • ストレス解消

四角い呼吸法(ボックスブリージング)の禁忌・注意点

無理のない範囲で練習しながら、少しずつ呼吸を長くしていきます。最初は3秒・3秒・3秒・3秒などからでも構いません。また体の筋肉が力まないようにリラックスして行います。

息を止める時間は、苦しく感じる場合は5秒よりも短くても構いません。

高血圧・心臓病などの持病のある方は特に息を止めるところで気をつけながら、無理のない範囲で行いましょう。

参考:息を止めること(止息・クンバカ)の意味

四角い呼吸法(ボックスブリージング)のやり方

どんな姿勢でも行えます。立った状態でも、椅子に座っていても、寝ている状態でも可能です。

息を吐ききった状態からスタートします。

息を吸うときは鼻から、吐くときは鼻からでも口からでも構いません。

  1. 息を吸う 5秒
  2. 息を止める 5秒
  3. 息を吐く 5秒
  4. 息を止める 5秒

頭の中で秒数を「1,2,3,4,5」と数えながら行います。

四角い呼吸法(ボックスブリージング)のコツ・練習法

呼吸法を行うときの姿勢

この呼吸法は、どんな体勢でも行えます。ただ、なるべく快適で安定した状態で、あまり邪魔の入らない環境で行うと良いでしょう。

秒数をカウントすることに集中するのは、瞑想(集中)の練習としても効果的です。

瞑想の練習として行うのであれば、瞑想に適した坐法で行うのが良いでしょう。

参考:ヨガ・坐禅の「あぐら」やり方一覧

しっかり吐き切る

呼吸の練習をするとき、「吸う」ことに意識をおいてしまいがちですが、それよりもまず「吐き切る」ことが大切です。

吐き切ることができれば、次に吸う息も多くすることができます。吸う息が増えれば、酸素が体にいきわたり、脳の働きも変わってきます。

呼吸に関係する筋肉について知っておくのも役立つかもしれません。

参考:呼吸を深くする方法・呼吸に関わる筋肉まとめ

息の量を均一にコントロールする

息を吐き切ることが大切ですが、この呼吸法では5秒間なるべく均一に息を吸う・吐くことも重要です。

特に5秒しっかり使って吐き切る際には、呼吸のコントロール力が必要です。そのあたりも意識して練習すると良いでしょう。

鼻から吐くか、口から吐くか

吸うときはなるべく鼻で行うのが良いでしょう。免疫の点などからも、口よりも鼻で呼吸するほうが適しています。

吐くときは、「溜息」を吐くように口から吐いてみるのも良いかと思います。吐き切るためには、口をすぼめて強く吐き出す「ストロー呼吸」も有効です。

あるいは、鼻:口を3:7くらいの割合で、両方から吐くというやり方もあります(主に口から吐いて、少し鼻からも出す、というイメージ)。この吐き方は、疲労回復や胸や腹の筋肉を緩めることにもつながります。

ヨーガの古典における言葉との関係

サンスクリット語でのプラーナーヤーマ名

「四角い呼吸法」「Box Breathing」という名称が一般的ですが、サンスクリット語では「サマヴリッティプラーナーヤーマ」という名前がついています。

「サマ」はサマーディサマスティティヒなどの言葉にもついている「均一」「等しい」といった意味の言葉で、「ヴリッティ」はヨーガスートラの冒頭にも出てくる言葉で、「作用」「行為」「習慣」といった幅広い意味で用いられます。

≫基本の立ち姿勢「サマスティティヒ(ターダーサナ)」

用語:プラーナ(プラナ) prāṇa

ハタヨーガにおける名称

ハタヨーガ・プラディピカーなどの教典では、四角い呼吸法の4つの過程を、以下のような用語で表します。

  1. 吸う:プーラカ Puraka
  2. 吸いきって止める:アンタラ・クンバカ Antara Kumbhaka
  3. 吐く:レーチャカ Rechaka
  4. 吐ききって止める:バーヒャ・クンバカ Bahya Kumbhaka

吸いきった状態で止めるのと、吐ききった状態で止めるのを明確に区別していますね。

クンバカ」は「息を止める」ことなどを表し、ハタヨーガには様々なクンバカが登場します。

この呼吸法のようなシンプルなものから始めて、いろいろな呼吸法を使いこなし、心身をうまくコントロールするセルフケア法を身につけていけると良いでしょう。

参考:呼吸法入門

参考:ハタヨーガプラディーピカー概説 2.39-2.47 〜プラーナーヤーマの種類・バンダの使い方〜

参考:ゲーランダサンヒター概説5.46-5.96 〜8種のクンバカ〜

プラーナーヤーマ名の表記バリエーション

【日】四角い呼吸法、ボックスブリージング、スクエアブリージング、ボックス呼吸法、スクエア呼吸法、サマヴリッティプラーナーヤーマ
【梵】Sama Vritti Pranayama
【英】Box Breathing,  Square Breathing

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by 高橋陽介

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