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整体入門/野口晴哉(著)|自己治癒力を高める|書籍紹介

整体入門/野口晴哉(著)|自己治癒力を高める|書籍紹介

「気」に関する理解を深め、自然に生まれる動き「活元運動」で体を整える

セルフケアやヨーガの勉強などのために、私が読んできた書籍を紹介していきます。

今回は、「整体入門/野口晴哉(著)」です。

Amazonで購入:整体入門/野口晴哉(著)

この記事の目次

簡単に言うと、どんな本?

「野口整体」と呼ばれる整体法を確立した、野口晴哉(のぐちはるちか)氏の代表的な本です。小さい文庫本にまとまっているので、持ち運びやすく読みやすいです。

「整体入門」というタイトルですが、一般的な整体・マッサージのようなもみほぐしの技術を学べる本ではありません

人間がなぜ不調になり、どのように治るのかという原理を、「氣」を主とした理論で解説してあり、人間が自然に持っている治癒力に気づき、それをいかに用いるかという技法について述べられています。

また人それぞれが持つ「体癖」についても解説され、それぞれに適した体操法なども示されています。

どんな人にオススメ?

他者に施す整体術というよりも、セルフケアのための技法が多く紹介されていますので、他人を癒やしたいという人にも役立ちますが、自己治癒力を高めるための技術や理論に興味のある人にとって、重要な情報が得られるかもしれません。

また、「気(氣)」というものがどのように体に影響を与えているのかという理論と様々な技法が示されていて、病気の予防法、応急処置法、スポーツなどにおける体の上手い使い方、自分の体癖に合わせた調整法、心を整える方法など、様々なことに応用できるヒントが得られるかと思います。

私個人の読んだ時期・感想

この本は、ヨガを教え始めた初期のころに読んだようです。

私は大学生のころから整骨院に通い始め、その先生はガンや喘息なども治してしまう人で、私も結構時間をかけて首を整えてもらって呼吸器系の不調を治していただき、首や背骨を調整するといろいろな難病も治る可能性があるのだなぁという気づきを、そこで得ていました。

腕のいい先生にお世話になっているとはいえ、頼り続けているのもリスクではあると感じたので(すでに今は引退されていますし)、セルフケアのやり方を色々研究するようになり、ヨガやピラティスなどを始めていきましたが、整骨院での経験から、やはり背骨を整えるということの重要性は常に感じていました。

人に整えてもらっていたことを自分でできれば、あるいは私も誰かにやってあげられれば・教えられればと思い、「整体」というものを調べ始めました。

さて「整骨」「整体」とは一体なんなのかということを改めて調べてみると、定義も資格もなかなか曖昧なもののようです。「整体師」という国家資格があるわけでもありません。

そんな感じで「整体」について調べようとしていたときに、とりあえず「整体の入門書としてよく読まれていそうな本」ということでこの本を選んだような気がします。

しかしそれは、背骨をぐいぐい押して整える技法の本などではなく「気」について扱われている、とても興味深いものでした。

先ほどの経験から、病気は薬を飲んで治すわけではなく自分の力で治るものであるという実感はあったので、自然治癒力をいかに引き出すか、あるいはそれを妨げているものをいかに手放すか、といったことが重要そうだなという朧気なビジョンはありましたが、そのための具体的な技法のヒントがこの本で得られた気がします。

様々な不調や歪みなどは、自然に生まれる動き「活元運動」を導き出すことによって改善し、他者を癒やすには気の流れを整える「愉気」を行い、自分の気を整えるには「行気」を行う、といった基本理論が示されており、これはいまの私のセルフケアやヒーリングの理論に深く関わっています。

参考:セルフケア論

参考:ヒーリング整体+ヨガ・ピラティス

心身を整えようとする自然に生まれる動きを妨げないほうが良いので、ヨガポーズをとっているときにも、自然に動きたくなってモゾモゾ動いたりしても私は良いと思っています。

参考:アーサナを行いながら、もぞもぞしてみる

私は整骨院ではそれなりにぐいぐい押される施術を受けていましたが、実は気をうまく流すだけで身体は自然に整っていくのだなということが分かり、私の今行っているヒーリングはそんな感じで、ほとんど手を当てて呼吸を導くようにしているだけです。手の当て方や、その時の自分の中の気の流し方などにコツはあるのですが、セルフケアにも応用することができます。長年苦しんでいる歪みも、気が停滞したり不足していたりするために起こっていることが多いようで、気が適切に流れると自然に整っていきます。

さらにその後の研究で、「気」には静電気や磁気も大きく関わっており、そもそも「意志」という波が「気」の偏りを生んでいるのだなといったことも分かっていきますが、この本はそのあたりの、ヨガでいうプラーナのような「微細な世界」の研究の足がかりになりました。

以前紹介した「気功革命」の本は、この「整体入門」の3ヶ月後に購入して読んでいたようです。そして気功の技法の中に出てくる「自発動功」は、野口整体の「活元運動」に近いもののようで、共通する部分が多く感じられました。

参考:気功革命・治癒力編/盛鶴延(著)|書籍紹介

ただ活元運動や愉気や行気についてはよく分かったのですが、「体癖」については結構難解で、この本だけでもしっかり読めば理解と応用はできますが、私はそのあといくつか本を読んで補いました。野口氏の晩年は、施術よりもこの体癖の研究に力を注がれたようです。

Amazon:体癖/野口晴哉(著)

野口整体に影響を受けた片山洋次郎氏の本などもいくつか読みましたが、彼の本はより現代的に親切に解説されているように思えます。

Amazon:身体にきく 「体癖」を活かす整体法/片山 洋次郎(著)

体癖については省いて、「気」や「活元運動」について分かりやすく解説された以下の本を後で入手しまして、野口氏と生徒さんとの問答集なども入っていて、こちらのほうがもしかすると野口整体の入門書としては良いかなと思いましたが、Amazonや一般的な書店で売られていることは少ないようです(今は高価な中古本しか出ていないようですが…それを買うよりは「整体入門」でいいと思います)。

Amazon:健康生活の原理 活元運動のすすめ/野口晴哉(著)

「整体入門」の目次

  • 第1章 「気」による体力発揮
  • 第2章 愉気及び愉気法
  • 第3章 外路系の訓練
  • 第4章 体癖さまざま
  • 第5章 整体体操と体癖修正
  • 第6章 体癖と生活

「整体入門」の購入先

Amazon

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書籍紹介:気功革命・治癒力編/盛鶴延(著)|書籍紹介

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by 高橋陽介

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