アシュタンガヨガで最後のシャヴァーサナ前に出てくる仙人ぽいポーズ。
この記事の目次
ウップルティヒの主な効果
- 前鋸筋・広背筋など肩周りの筋肉の強化(肩をすくめない)
- 腸腰筋強化(膝を持ち上げる)
- 骨盤底筋の強化
- 股関節外旋の柔軟性UP
- バランス感覚、集中力UP
アシュタンガヨガの場合は、最後に力を使い切って、余計な力が抜けてシャヴァーサナ(屍のポーズ)にスムーズに繋がるという意味もあります。
ウップルティヒの禁忌・注意点
肩周り・肘・手首などを痛めている場合は避けましょう。
ウップルティヒのやり方
1)パドマーサナ(蓮華座)を組みます。両手を太ももの両側の床について、肩甲骨から腕がつながっているイメージで床を押し、体を持ち上げます。
2)カカトを突き出して下腹部におさめ、蓮華座をさらに深くコンパクトにします。お腹のインナーマッスルを使って、膝を胸へ引き寄せます。首がうなだれないように、視線を落としすぎないこと。骨盤底を締めて引き上げ、おへそから下を固め、みぞおちを引き上げます(≫バンダの使い方)。10〜25呼吸キープします。
3)吐きながら静かに床に降り、蓮華座をといて、シャヴァーサナで休みます。
バリエーション
・カパラバティのように強く連続で吐く呼吸法を用いる場合もあります。
ウップルティヒを深める方向性
- 蓮華座を深く組み、かかとを下腹部に引き寄せる。
- お尻と膝を高く持ち上げる。
- 長時間キープできるようにする。
ウップルティヒのコツ・練習法
パドマーサナ(蓮華座)が深く組めないと逆に難しいので、蓮華座が組めないうちは、ローラーサナなどで腕の使い方を練習しましょう。
コンパクトにまとまると、体が持ち上げやすくなりますので、まずは蓮華座をしっかり組むことが重要です。
アジャスト例(インストラクター向け)
- 背中側に座り、膝を両側から手で支えて、持ち上げる動きをサポートする。
- 目線が下を向きすぎている場合は、少し前へ向くように指示する。
シークエンス例
- アシュタンガヨガでは、バッダパドマーサナ→パドマーサナの後に行い、ハーフヴィンヤサを行って(この後、正式には立ち上がってエンディングのマントラと太陽礼拝を一回行います)、シャヴァーサナへ向かいます。
- クックターサナやローラーサナもあわせて練習するのも良いでしょう。
アーサナ名の表記バリエーション
【日】ウップルティヒ、トーラーサナ、ウトゥプルティヒ、ウトプルティ、天秤のポーズ、秤のポーズ
【梵】Utpluthih, Tolasana
【英】Scales Pose