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あぐら・蓮華座・割座をしたり歩いたり走ったりするときに、膝の内側が痛いときのヒント

あぐら・蓮華座・割座をしたり歩いたり走ったりするときに、膝の内側が痛いときのヒント

股関節・膝関節周りの複雑な筋肉を把握し、骨盤を安定させて、全体が協力して動く

歩いたり走ったりしたときや、あぐら正座割座蓮華座などをしたときに、膝の内側が痛いときのヒントです。

この記事の目次

膝の内側の痛みを改善する基本

痛みの種類を把握する

痛みにも以下のようにいくつかの原因があり、なぜ痛みが出ているかを把握したうえで対策を考えたほうが良いでしょう。

  • 傷めている
  • 過剰に伸ばされている
  • 過剰に負担がかかっている・トリガーポイントができている

傷めている場合

怪我などで傷めているようなら、痛みがなくなるまでは運動を行わずにしばらく休めましょう(安静)。

血行や気の巡りをよくしたほうが早く治るので、膝に関係のない運動を行ったり、膝の周りの周囲の部分はさすったりマッサージしたりするのも良いでしょう。

過剰に伸ばされている場合

無理せずできる範囲で伸ばしながら柔軟性を高めていく必要がありますが、その際にその痛みがある筋肉を「適度に縮めて保護する」といった力を意識するとうまくいく場合があります。

ストレッチする際は、伸びる側と縮む側の筋肉があるわけですが、伸びる側の筋肉が一方的に伸ばされていると傷めてしまうことがあり、とはいえ過剰に力んでいるとブレーキをかけてしまって伸びないので、「適度に縮めて保護する」といった意識をしながら、「両面から支え合いながら」慎重に柔軟性を高めていくようにすると、安全に深めていくことができます。

また、とくに股関節や膝関節周りには複雑に筋肉がついていて、一つの動きに関わる筋肉が一つと決まっているわけではなく、そして斜めに付いている筋肉も多く、ある動きをするときに特定の筋肉が「取り残されてしまう」あるいは「過剰に負担がかかってしまう」といった偏りが起こってしまうことが多いです。

特に膝の内側の痛みに関わっているのは、後で紹介する「鵞足(膝下の内側)」につながっている3本の筋肉であることが多いです。これらの3本の筋肉は、相反するような動きにも関わっており、うまく連携できていないと痛みが生じます。

じつは肩関節なども複雑に筋肉がついていて、こういった原因で痛みが起こりやすく、負担が偏り続けて固まり切った部分が、何かの拍子にいきなり動くことで、四十肩・五十肩といった激痛が生じます。

こういう場合は、「関係している筋肉全体を意識する」ために、「関節を引き込む」という意識をしながら慎重に動きを行うと、偏りがなくなって痛みが減る可能性があります。過度に引き込もうとして力む必要はないので、軽く全体を引き込むようなイメージです。

また「引き込む」ためには「引き込む側」である骨盤が安定していないことにはうまくいきません。そのために、バンダが有効になります。骨盤底筋腹横筋を引き締めて骨盤を安定させます。あるいは坐位の場合は、腸腰筋(特に大腰筋)を使って骨盤を立てて安定させながら、股関節を引き込むようにします。

骨盤底筋が意識しにくい場合は、まずは内転筋を意識するのも有効な場合があります。あぐらや蓮華座のときは、内転すると逆に脚が閉じてしまうのではないかと思えますが、それほど強く力をいれる必要はありません。内転筋を「適度に使って支える」ようにしながら股関節の外旋を行うようにすると、膝の痛みが改善する場合があります。

大腰筋については、最近ちょうど記事をいくつか書いたところですね。以下の記事も参考にしてみてください。

参考:大腰筋のコツ1:位置と働きを知る

過剰に負担がかかっている・トリガーポイントができている場合

日頃から過剰に負担がかかっている筋肉には、トリガーポイントができていることがあります。

トリガーポイントは、筋肉の中にできる固いカタマリのようなもので、それを押すと非常に痛いのですが、その部分だけでなく離れた場所にも関連痛を起こすことがあります。

膝の内側に痛みがある場合には、内側広筋のトリガーポイントの関連痛である可能性があります。

内側広筋は太ももの前側にある大腿四頭筋を構成する筋肉で、太ももの前側の内側を通っています。膝の上の内側あたりに、そのトリガーポイントがあります。そこには「血海」という血行によく効くツボもあり、押すとめちゃくちゃ痛い人が多いかと思います。

参考:血海が属する経絡「太陰脾経」

「血海」を中心に、膝の周りの筋肉を一通りマッサージしてみると、膝の内側の痛みが改善することがあります。

割座やあぐらや蓮華座など、膝をしっかり曲げるアーサナをするときは主にこの大腿四頭筋が伸ばされるので、もし硬い部分があるとそこに引っ張られてしまい、離れた場所に痛みが出る場合もあるということです。

トリガーポイントのほぐし方などについては、以下の記事にまとめてあります。

参考:セルフケアにも活用できる、ヒーリングや整体の「手技」の種類

膝下の内側にある「鵞足」が関わっていることが多い

膝の内側が痛い場合、いくつかの原因があるかと思いますが、動かしたときに痛い場合は「鵞足」が関係していることが多いように思えます。

鵞足は、膝下の内側あたりにあり、半腱様筋・薄筋・縫工筋という3本の筋肉が合流している場所です。筋肉が合流している部分がガチョウの足のように見えることから鵞足と名付けられました。

この3本の筋肉は、股関節や膝関節に関わる様々な動きに関わっているので、これら半腱様筋・薄筋・縫工筋が協力して動いていないと、取り残されている筋肉や使いすぎている筋肉が痛むことになります。

これらの筋肉がどこを通っているかを、しっかりイメージしておくと役に立つかもしれませんので、次項で説明します。

鵞足自体は膝下の内側にありますが、痛みが出る場所は、もう少し上の場合もあります。筋肉が引っ張られることで痛みが出るので、痛みの原因となっている場所は、痛みが出ている場所ではない可能性もあります。筋肉がどう通っているかをイメージできると、そういった分かりにくい痛みのヒントが得られるかもしれません。

鵞足をつくる3本の筋肉、半腱様筋・薄筋・縫工筋の形と働き

3本の筋肉は、股関節の動きに対して複雑に関わっていて、伸展に関わるものと屈曲に関わるものがあったり、相反するような動きもあることがわかります。

これらを偏りなくつかうためには、特に薄筋の主な働きである「内転」を強めに意識するようにすると有効な場合が多いようですが、これも人それぞれ異なるでしょう。

個別に考えると分かりにくい場合は、やはり「股関節を骨盤へ引き込む」というように全体の筋肉を意識するのが有効かと思います。そうすると、これら3本の筋肉も偏ることなく適度に使われることになります。

半腱様筋の起始停止と働き

半腱様筋は、ハムストリングスを構成する筋肉の一つで、もも裏の内側を通っています。

起始:坐骨結節の内側

停止:脛骨粗面の内側(鵞足)

半腱様筋の主な働き

  • 膝関節の屈曲
  • 膝関節の内旋(膝関節屈曲時)
  • 股関節の伸展

薄筋の起始停止と働き

薄筋は、内転筋を構成する筋肉の中の一つです。

起始:恥骨結合の下前面および恥骨弓上部(坐骨恥骨枝)

停止:脛骨粗面の内側(鵞足)

薄筋の主な働き

  • 股関節の内転
  • 膝関節の屈曲
  • 股関節の屈曲
  • 膝関節の内旋

縫工筋の起始停止と働き

縫工筋は螺旋状に通っていて、なかなか複雑な動きをします。「あぐらを組む」時の、股関節と膝の動き全てに関わっています。

起始:上前腸骨棘

停止:脛骨粗面の内側(鵞足)

縫工筋の主な働き

  • 股関節の屈曲
  • 股関節の外旋
  • 膝関節の屈曲
  • 股関節の外転
  • 膝関節の内旋(わずかに)

膝の内側の痛みを改善するコツをかんたんにまとめると

鵞足につながる3本の筋肉の形をイメージすることでうまくいく人もいれば、より混乱してしまう人もいるかもしれません。人それぞれ、ピンと来る表現は本当に異なるものですね。

かんたんにコツをまとめるならば、

  1. まず骨盤を安定させる(骨盤底筋・内転筋・腹横筋・腸腰筋を意識する)。
  2. 股関節を軽く骨盤に引き込むようにして、全体の筋肉で支え合うようにして動く。

ということを、なるべく一瞬も忘れないようにします。歩くときや走るときも、力を使うというよりは意識をし続けるというようにすると、痛みが改善して、さらに効率的な動きもできるようになるかと思います。

最初はかなり意識しないとできないかもしれませんが、それが有効と分かって慣れていけば意識せずとも自然に行えるようになります。

特に蓮華座や割座などを深く行っているときは、気が抜けた瞬間に痛みが起こってしまったり傷めてしまう可能性もあるので、アーサナに入るときから終えるときまで気を抜かずに行うようにしましょう。

参考:蓮華座(結跏趺坐・パドマーサナ)のやり方・効果・コツ図解

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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