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スーリヤヤントラーサナ(コンパスポーズ・日時計のポーズ)の効果とやり方・図解

スーリヤヤントラーサナ(コンパスポーズ・日時計のポーズ)の効果とやり方・図解

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落ち着いて姿勢を整え、しなやかに力強く脚を伸ばす

脚がしっかり伸ばせるようになるとビジュアル的に映えるので人気のあるポーズ、スーリヤ・ヤントラーサナ(コンパスポーズ・日時計のポーズ)

スーリヤは「太陽」、ヤントラはたくさん意味のある言葉ですが、ここでは「モーター」「機械」などの意味。

この記事の目次

スーリヤヤントラーサナのバリエーションに関する考察

スーリヤヤントラーサナは、現代ヨガのアーサナ集としてよく用いられる「ハタヨガの真髄」や「Asana Pranayama Mudra Bandha」には載っていません。

比較的新しくつくられたアーサナのようで、バリエーションもいくつかあるようです。いろいろな形があり、それぞれポイントや効果も異なりそうなので、バリエーションについて考察してみたいと思います。

人それぞれ、同じ形にはならない可能性がある

このアーサナでは足を手でつかむ形になりますが、その際、腕の長さや脚の長さ、体幹の長さが人それぞれ異なるため、どのようにしてつかむかによって形が異なってくる可能性があります。

手でつかむ位置を変える

手でつかむ位置は足の甲であることが多いですが、腕の長さが足りない場合は足首をつかむ形になる可能性もあります。

坐骨を両方接地するかどうか

両坐骨を接地するか、脚を上げている側の坐骨を持ち上げるかどうかが大きく分かれるようです。

両方接地した場合は、股関節の柔軟性によっては脚と体幹の角度はかなりナナメになることがあります。そうなると肩が低くなるため、手をつく位置も遠くになり、肩の柔軟性と体幹の強さあるいは腕肩まわりの強さが必要になります。

片方の坐骨を上げた場合は体幹が垂直に近いため、手で支える負担や体幹の負担も減るでしょう。

体幹をねじるかどうか

体幹を、上げている脚と逆方向へねじった場合、パリヴリッタ・スーリヤ・ヤントラーサナという名前がついている場合もあるようです。

ただ、これも腕と脚の長さなどの都合によっては体幹をねじったほうが手で足をつかみやすい場合があり、自然にねじった形になっている人が多いようなので、「スーリヤ・ヤントラーサナ」と「パリヴリッタ・スーリヤ・ヤントラーサナ」を分けて考えないことも多いようです。

私も少しねじったほうが気持ちが良いので、そのようにしています。

下の脚をのばすかどうか

下の脚を伸ばして行っている人もいるようです。体幹が後ろに倒れないようにするために、ダンダーサナ(長座)と同様な体幹の強さと腸腰筋の強さが必要になるので、少し難度は上がります。

スーリヤヤントラーサナの主な効果

  • 骨盤矯正
  • 大臀筋・ハムストリングスの柔軟性UP
  • 腸腰筋・大腿四頭筋の筋力UP
  • 体幹の筋力UP

スーリヤヤントラーサナの禁忌・注意点

ハムストリングスなど股関節周りの筋肉や、肩を痛めている場合は避けましょう。

ハムストリングスの柔軟性が足りない場合は、膝を曲げて行いましょう。肩の柔軟性が足りなかったり、脚が体幹から離れてしまう場合は、タオルやベルトなどを使って行います。

スーリヤヤントラーサナのやり方

1)マットに座っている場合は、横方向を向いて座りなおすと良いでしょう。あぐらの形(アルダシッダーサナ)で座り、左脚を持ち上げて、肩の近くに膝がくるように脚を背負います。

2)右腕を上げて頭の後ろを通して、左足(足の甲あるいは足首)をつかみます。左腕は、肩をすくめないようにまっすぐのばして、横方向に少し離れたところの床に手を置きます。

3)目線は右脇の下から上を見上げるようにします。背中は丸くならないように、必要であれば上げている脚と逆方向へ少し体幹をねじります。5呼吸キープ。

4)足をつかんでいた手を離してゆっくりとアルダシッダーサナへ戻り、逆側も同様に行います。

スーリヤヤントラーサナを深める方向性

  • 膝を肩に近い位置に置き、背中を丸めずに体幹をまっすぐにできるようにする。
  • 大腿四頭筋と腸腰筋を働かせて脚をしっかり伸ばす。

スーリヤヤントラーサナのコツ・練習法

まず片脚前屈を深める

不思議な形をしているので見失いがちですが、そもそも一番のポイントは、上げている脚は強い前屈をしているということです

まずは片脚前屈のポーズを練習して、ハムストリングスを柔軟にしておきましょう。

ジャーヌシルシャーサナ(片脚前屈)のバリエーション

体幹が直立した姿勢での片脚前屈としては、クラウンチャーサナの形が近いです。

クラウンチャーサナ

土台の脚を姿勢良く保つ

土台の脚は、一般的なヨガのあぐら「アルダシッダーサナ」と同じ形をしています。体幹をまっすぐにしてアルダシッダーサナで座ったときに、膝が浮いてしまうようではこのポーズでも安定しません。

まずアルダシッダーサナを練習して、膝が床につくようにしておきましょう。

アルダシッダーサナ

体幹が後ろに倒れないように強く保つ

脚を背負おうとする際に、前屈の柔軟性が足りないと、体幹を過度に丸めてしまうことがよくあります。

脚の重さに負けないように、体幹は強くまっすぐ保ち、骨盤が後ろに倒れてしまわないようにします。体幹が丸まらないようにするためには、主に背筋の強さが必要になります。

脚が肩の近くに置けるように、内転筋を強く保つ

脚が肩から遠ざかってずり落ちてしまっている形もよく見られます。そもそも手でつかむことができない距離になってしまっていることも多いでしょう。

脚が肩の近くに居続けるためには、内転筋の強さも必要になります。

ブジャピーダーサナクールマーサナティッティバーサナなどと同様な脚の使い方なので、あわせて練習すると良いでしょう。特にクールマーサナは重力が味方にできるので、この動きを深めやすいです。

クールマーサナ

肩を柔軟にする

腕を頭の後ろに通して、上げている足をつかみにいく際、肩の柔軟性が足りないと、体幹が丸まってしまう原因のひとつになってしまいます。まっすぐ上にバンザイできるように、ダウンドッグやゴームカーサナなどで肩を柔軟にしておきましょう。

ダウンドッグ

ゴームカーサナ

膝をまっすぐ伸ばす

もろもろ配置が整ったら、最後に脚をしっかり伸ばします。その際は、腿前の筋肉(大腿四頭筋)が主役になります。

体幹を強くして脚を伸ばす動きは、ナヴァーサナなどで練習できます。

ナヴァーサナ

アジャスト例(インストラクター向け)

  • 背中側に座り、骨盤の後ろ側を膝で支えて体幹が後ろに倒れないようにしながら、挙げている腕の上腕、挙げている脚のふくらはぎを手で支えて、足をつかみにいくのを導く。
  • 足をつかむことができたら、骨盤を両側から支えて前傾方向へ導き、脇腹と挙げている脚が近づき・脚が伸びていく動きを助ける。
  • 猫背になっている場合は、挙げている脚側の肩を支えて背中方向へ引き、胸を開いて背骨を伸ばすのを助ける。

シークエンス例

エーカハスタブジャーサナ

エーカパーダカウンディーニャーサナⅡ

ティッティバーサナ

アーサナ名の表記バリエーション

【日】スーリヤヤントラーサナ、スーリヤヤントラアーサナ、日時計のポーズ、コンパスポーズ、パリヴリッタスーリヤヤントラーサナ、パリヴリッタスーリヤヤントラアーサナ
【梵】Surya Yantrasana
【英】Compass Pose

男性ヨガインストラクター 高橋陽介の写真

高橋陽介

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