「現代ヨガの父」ことクリシュナマチャリア氏の主著である「ヨガマカランダ(ヨーガ・マカランダ)Yoga Makaranda」を読み進めていきます。
今回は、2.2-2.4節の「諸言」「注意点」「重要な気づき」という見出しになっている部分を読んでいきます。ざっくりした見出しですが内容は、アーサナの数について語られたり、アーサナやプラーナーヤーマの実践に関する具体的な話が始まったり、現代ヨガにもつながる興味深い部分です。
引用部分は、特に記載のない限り以下の英語版(2006年)Yoga Makarandaを出典とします。
諸言
2.2節、英語版では「Announcement」となっている節です。アーサナの数や歴史の話から始まっていきます。
アーサナの数
According to the veda sastras, there are as many asanas as there are living beings in the world. There are 84 lakh living beings.
ヴェーダ・シャーストラ(聖典)によると、世界には生き物の数と同じ数のアーサナが存在し、その数は840万であるといいます。
このあたりの話は、ゲーランダ・サンヒターなどにも出てきました。
ちなみにゲーランダサンヒターの佐保田訳には8400万と書かれていたのですが、他の英訳本には840万となっているものもありました。「lakh ラーク」というインドの単位は、10万を意味します。
参考:ゲーランダサンヒター概説2.1-2.6 〜伝統的なアーサナ32種の一覧〜
In ancient times, people were able to perform and visibly experience all kinds of asanas. As time passed, as a result of changes in people’s behaviour, gait, body and expressions, several asanas have become obscured.
古代の人々はあらゆる種類のアーサナを実践し、目に見える形で体験することができたが、時が経つにつれて人々の行動・歩き方・体格・表情の変化の結果、多くのアーサナが忘れ去られてしまったといいます。
ここから、ヴェーダ・シャーストラ(聖典)の伝統を大切にする姿勢と、歴代の師匠たちはたくさんのアーサナを習得してきたという話が続いていきます。
ざっとその歴代の師匠とアーサナ数を並べると、以下のようになります。
- プージャパダ師(464–524):8万4千
- ラーマーヌジャ師(1077頃–1157):6万4千
- マダヴァチャリヤ師(1199–1278 または 1238–1317)・ニガマンタ・デシカ師(1268–1369):2万4千
- ナラシンハ・バーラティ師(1858–1912):1600
この人たちは全員Wikipediaもあって、歴史上で重要な人物です。ただWikipediaの説明のなかには、特にアーサナ数が書いてあったりはしないようで、みなさんむしろ哲学的な面で活躍された人々という印象です。
また、クリシュナマチャリア氏が直接の指導も受けた、ネパールのラーマ・モーハン・ブラフマチャリ師は7000のアーサナを習得しており、クリシュナマチャリア氏もそのうち700を習得したといいます。
しかし現代手に入る書籍では、84種類のアーサナしか掲載されていないということです。84種類という数字は、ハタヨーガ・プラディピカーなどでも見られますが、ハタヨーガ・プラディピカーは約18種類、ゲーランダ・サンヒターは32種類と、その全ては載せておらず、重要と思われるものにしぼっているようです。こうやってアーサナの数は減っていくのかもしれません。
参考:ハタヨーガプラディーピカー概説 1.17-1.57 〜伝統的なアーサナ18種の簡単解説・アーサナの目的〜
アーサナ・プラーナーヤーマで病気を治す
There are 84 lakh diseases that affect living beings. Generally, in ancient times, people cured all the diseases that affected them by the practice of this yogasana and pranayama.
世界には、生物を脅かす840万の病気があって、古代の人々はそれをヨーガのアーサナやプラーナーヤーマの実践によって治していたといいます。なんと。
Even those diseases that cannot be cured by medicines in the ayurveda sastras could be cured by practising yogasana and pranayama.
アーユルヴェーダの聖典に記された薬では治せないとされていた病気も、アーサナやプラーナーヤーマで治していたといいます。ふむ。
なかなかすごい話が書かれています。後の2.4節でも語られますが、クリシュナマチャリア氏は、アーサナやプラーナーヤーマといったヨーガの実践を行っていれば、それだけで十分に健康で長寿で強い肉体と精神を得られると考えていたようです。
ここからアーサナやプラーナーヤーマの実践方法と効果について、少し具体的な話が始まっていきます。
注意点
2.3節、英語版では「Warning」となっている節です。ヨーガを実践する上での障害や準備、実践方法などの注意点がまとめられています。このあたりから、だいぶ実践的な話が始まります。
ヨーガの障害
The obstacles to becoming an adept yogi are sleep, laziness and disease. One has to remove these by the root and throw them away in order to keep the body under one’s control, to conquer the senses, and to make the prana vayu appear directly in the susumna nadi. Asana siddhi will help all this.
熟練したヨーギーになるための障害は、睡眠・怠惰・病気であり、身体を制御下に置き感覚を克服し、プラーナ・ヴァーユをスシュムナー・ナディに流れさせるためには、これらの障害を根こそぎ取り除く必要があり、そのためにアーサナの力は全ての助けになる、と説明されています。
修行を妨げる要素として、ヨーガではクレーシャ、テーラワーダ仏教では五蓋といったものがありますが、ここで出ている3つは五蓋のほうに近いように思えますね。
参考:ヨーガスートラ(ラージャヨーガ・アシュターンガヨーガ)における、サマーディの段階
ヨーガの前の準備
To acquire this skill in asana quickly, recite the following slokam every day before practising yoga:
Jivamani Bhrajatphana sahasra vidhdhrt vishvam
Bharamandalaya anantaya nagarajaya namahaRepeat this prayer, do namaskaram to adisesha, perform the relevant puja, meditate on adisesha and then begin the practice.
アーサナの力をすぐに習得するには、ヨガを練習する前に、毎日以下のシュローカを暗唱せよという指示があります。
ジーヴァマニ ブラジャトパナ サハスラ ヴィドゥドゥルト ヴィシュヴァム
バラマンダラーヤ アナンターヤ ナーガラージャーヤ ナマハ
このシュローカはアディシェーシャに礼拝する内容で、シェーシャは「蛇の神」、アディは「原初の」といった意味で、別名はアナンタと呼んだりしますが、これも蛇の神を表す名前です。現代ヨガにはアナンターサナなど蛇に由来するポーズがいくつもありますね。クンダリニー(クンダリーニ)などもそうですが、ヨーガには蛇に関係する力がよく出てきます。
この祈りを繰り返してアディシェーシャに礼拝し、関連するプージャ(儀式)を行い、アディシェーシャについて瞑想してから修行を始めるべし、とあります。
アーサナの実践に関する指示
When I explain the rules of yogasana, if the position of the head has not been specified, then keep the head in jalandara bandha. Similarly, if it does not specify where to place the gaze, then the gaze should be directed towards the midbrow. If the position of the hands has not been specified, then the hands should be kept as in siddhasana.
ヨーガのアーサナの説明の中で、頭の位置が指定されていない場合はジャーランダラ・バンダで頭を固定し、視線の向ける場所が指定されていない場合は、眉間の中央に視線を向けるべしとあり、また手の位置が指定されていない場合は、シッダーサナの姿勢で手を保つべし、となっています。
少しずつ具体的な指示がでてきました。
ジャーランダラ・バンダは、首をしっかり曲げて顎を鎖骨の間につけるバンダです。
参考:バンダとは|ヨガポーズをキープするコツ・呼吸法の効果の高め方
視線のことをドリシュティといいますが、眉間の中央へ視線を向けることを、ブルーマディヤ・ドリシュティと呼んだり、それを行法として行う場合はシャーンバヴィー・ムドラーと呼んだりします。ここは第三の眼とも呼ばれる、第6チャクラが奥にある位置でもあります。
参考:「クンダリニー・タントラ」を読む【30】第2章 3節:アージュニャーチャクラの位置や特徴

シッダーサナは、ハタヨーガで最も重要とされる坐法で、カカトで会陰の第1チャクラの位置を刺激する坐法となります。
参考:シヴァサンヒター概説【10】3.98-3.117 アーサナ(坐法・体位法)

Whenever there is a krama where some part of the body has to be held with the hand, and the placement of the hand has not been described, hold the relevant part of the body with the first three fingers of the hand (including the thumb). Make sure to remember this.
体のどこかを手で支えるクラマがあり、手の位置が指定されていない場合は、親指を含む人差し指、中指、薬指の3本でその部分を支えるべしとあります。
クラマは「順序」「作法」などの意味ですが、小指を使わずに支えるということですね、あまり現代ヨガでは指示されていないやり方かもしれません。
When practising the asanas, it is important to do both the right and left sides. First practise the right side and then the left side. If you don’t do this, the strength of yoga will not reach all parts of the body.
アーサナを行う際は、左右両方を行うことが重要で、まず右側を練習し、次に左側を練習するべしとあります。そうでなければ、ヨガの力が体の隅々まで行き渡らないといいます。
現代のアシュタンガヨガでも同じように、右側から先に行われていますね。
後のアーサナ解説の章では、右側(ダクシナ)・左側(ヴァーマ)という言葉で、左右のやり方が説明されています。
重要な気づき
2.4節、英語版では「Important Observations」となっている節です。この節では、序論でも語られていた、ヨーガを否定する人々や伝統に従っていない人々に対する話が、例え話を交えながらさらに分量を割いて述べられています。
クリシュナマチャリア氏もそういった人々に、たくさん出会ってきたことでしょう。
なかなかたくさんの分量で、伝統に従うべしという話が語られていますが、全部辿っていくとかなり長くなりますので、要点と、その中にいくつか含まれている実践的なことを中心に抽出して紹介します。
適切なヨーガの師匠に教わるべし、教える人も適切に教えるべし
序論にも出てきた、「すぐに結果を求める人々」「世俗的な利益だけを追求する人々」がヨーガらしきものを実践して、効果が得られないからといってすぐに離れていってしまうことに対して、改めていくつか物申しています。
1. They are not following the rules such as vinyasa.
2. Their guru is not teaching them using the secrets and techniques that are
in his experience.
3. The guru has not instructed them properly about the place and time of practice, the appropriate diet and drink and activities for the practitioner.
1. 彼らはヴィンヤサなどの規則に従っていません。
2. 彼らのグルは、自身の経験に基づいた秘訣や技法を用いて彼らに教えていません。
3. グルは、実践の場所と時間、適切な食事と飲み物、そして実践者にとって適切な活動について、彼らに正しく指導していません。
つまり、適切な師匠に教わっていないために、適切な規則で行っていないと言っています。つまりは教える人々も、ちゃんと伝統を守っているかどうかということを指摘しているようです。
As a result of many people teaching yogabhyasa in this fashion, many leave the path of yoga saying that they do not see the benefits in yogabhyasa and fall into the traps of various diseases.
多くの人がこのようにヨーガービヤーサを教えている結果、恩恵が見られないと言ってヨガの道を離れ、さまざまな病気の罠に陥る人が多くいるといいます。
ヨガを教える人々も、この当時よりもたくさん増えて、多様化してきたことでしょう。クリシュナマチャリア氏はこの状況をどう思っているか分かりませんが、いろいろなヨーガを、いろいろな先生に習うことができるということでもあります。現代でヨガを行っている人は、自分に合った先生を見つけられると良いですね。
ヴィンヤサヨガの規則
アシュタンガヨガを始めとして、ヴィンヤサヨガは現代でもよく行われています。ヴィンヤサとは「呼吸に合わせて動く」といった意味です。
ここでは、ヴィンヤサヨガの規則について、少し実践的な話が語られています。
For each asana, there are 3 to 48 vinyasas. None has fewer than 3 vinyasas.
各アーサナには3~48のヴィンヤサがあり、3つ未満のヴィンヤサを持つアーサナはない、といいます。
ヴィンヤサの数というのは、すなわち呼吸の数と考えると簡単ではありますが、アシュタンガヨガにもたまに呼吸と合っていないヴィンヤサカウントが含まれていることもあり、完全に厳密な規則ではないのかなと思うときもあります。
たとえば太陽礼拝などは、とてもわかりやすいヴィンヤサヨガで、全ての動きと呼吸にヴィンヤサカウントがついています。
太陽礼拝Aは以下の記事で解説していますが、各ヴィンヤサのカウントをサンスクリット語で言うのが一般的です。アシュタンガヨガのクラスでは、先生が「エーカム(1)」「ドゥウェー(2)」…などと数えているかと思います。
参考:太陽礼拝Aのアーサナ(ポーズ)順番・ドリシュティ・サンスクリット語カウント
そしてここでは、アーサナは3未満のヴィンヤサで行われることはないと説明されています。
3ということは、吸って準備して(1)→吐いてアーサナに入り(2)→吸ってアーサナから出る(3)、あるいはその逆、といったイメージかと思います。
When practising asana, the breath that is inhaled into the body and the breath that is exhaled out must be kept equal. Moreover, practise the asana with their vinyasas by breathing only through the nose.
アーサナを実践する際は、吸い込む息と吐き出す息の量を等しく保たなければならず、そして鼻呼吸のみで、ヴィンヤサと共にアーサナを実践するべしとあります。
クリシュナマチャリア氏は、特にヴィンヤサを重視していた様子が伺えます。
弟子のパタビジョイス氏の本「ヨーガ・マーラ」などにも「ヴィンヤサなくしてアーサナを行うべからず」といった説明がありますが、これは元々はクリシュナマチャリアも参考にしていた失われた古典(バナナの葉に書かれていたけどアリに食べられちゃったでおなじみ)の「ヨーガ・コールンタ」に書かれていたとのことです。
雑に呼吸しながらヨガポーズをしても、健康をもたらすことはないということです。
太った人用と痩せた人用、2種類のクリヤ
ここで、2つのあまり聞き慣れないクリヤ(行為・行法)が出てきます。
In yogabhyasa, there are two types of kriyas— langhana kriya and brahmana kriya. One who is obese should practise langhana kriya. One who is thin should practise brahmana kriya and one who is neither fat nor thin should practise yogabhyasa in both.
ヨーガービヤーサには、ランガナ・クリヤとブラフマナ・クリヤという2種類のクリヤがあり、肥満の人はランガナ・クリヤを、痩せている人はブラフマナ・クリヤを、太っても痩せてもいない人は両方を実践すべきであるといいます。
Brahmana kriya means to take in the outside air through the nose, pull it inside, and hold it in firmly. This is called puraka kumbhaka.
ブラフマナ・クリヤとは、外気を鼻から吸い込み、体内に引き込み、しっかりと保持することで、これはプーラカ・クンバカと呼ばれます。
Langhana kriya means to exhale the air that is inside the body out through the nose and to hold the breath firmly without allowing any air from outside into the body. This is called recaka kumbhaka.
ランガナ・クリヤとは、体内の空気を鼻から吐き出し、外からの空気を体内に取り込まないようにしっかりと息を止め続けることで、これはレチャカ・クンバカと呼ばれます。
- 痩せている人は、息を吸って止める練習をする。
- 太っている人は、息を吐ききって止める練習をする。
現代ヨガの呼吸法でもあまり聞かれない話ですが、これは興味深いですね。
人間に不可欠な5つの要素
Good health, longevity, happiness, strong mind and strong body are the five aspects that are essential for a man.
以下の5つは、人間にとって不可欠な要素であるといいます。
- 健康
- 長寿
- 幸福
- 強い精神
- 強い肉体
If these five parts are not functioning properly, one cannot understand the essence of the universe. With no understanding of this, even acquiring a good life has no meaning. In modern times, many types of strange phenomenan are occurring. Among these, using the skill of discernment to examine the good and the bad, the time has come to carefully choose only the good.
これら5つの要素が正しく機能していなければ、宇宙の本質を理解することはできず、このことを理解しなければ、良い人生を送ることさえ意味がないといいます。
現代社会では様々な奇妙な現象が起こっているため、その中で善悪を見極める識別力を用いて、善のみを慎重に選ぶべき時が来ている、と説明されています。
識別(ヴィヴェーカ)という要素は、ヨーガスートラでも重要なものとして扱われていました。
参考:ヨーガスートラ解説 4.25-4.28 〜煩悩を除去し、識別知を得る〜
This skill to discern exists only in human beings and in no other living beings. If one wants to develop such a skill, it is essential to have complete physical strength, strength of mind, and similarly one needs to conquer each of the five aspects mentioned earlier. The secret of the five aspects is what we call yoga.
この識別力は人間にのみ備わっており、身につけるには、完全な肉体的強さ、精神的強さが必要であり、同様に先に述べた5つの要素をそれぞれ克服する必要があり、この5つの要素の秘訣こそが、私たちがヨーガと呼ぶものである、と説明されています。
このように改めて、ヨーガの目的が示されました。
インドと外国の関わり
様々な国に侵略されてきたインドならではの話ですが、外国人はインドから技術や知識や宝物を盗み出したが、ヨーガの知識についても同じことをするであろう、といったことが語られています。
If we still sleep and keep our eyes closed, then the foreigners will become our gurus in yogavidya. We have already given the gold vessels we had to them and bought vessels from them made from bad-smelling skin and have started using these. This is a very sad state. Our descendents do not need these sorts of bad habits.
「私たちがまだ眠り続け、目を閉じているなら、外国人がヨガの知識における私たちの師となるでしょう。私たちは既に持っていた金の器を彼らに渡し、悪臭を放つ皮で作った器を買い、使い始めてしまいました。これは非常に嘆かわしい状況です。私たちの子孫は、このような悪習を必要としません。」
現代ではたしかに、アメリカ人や日本人がインド人にヨガを教えているシーンもあるかもしれません。日本人がアメリカのヨガの先生に習ったりすることなどは、普通にありますね。
それがもし伝統に従っていないヨーガだとしたら、クリシュナマチャリア氏は嘆かわしい状況だと思うのでしょう。
現代のヨガは多様化していますが、伝統というものをどう考えるべきか。ヨガを教える立場の人にとっては、簡単な話ではないかもしれませんね。
ヨーガの効果・目的
この節の最後に改めて、ヨーガの効果・目的が語られています。
ちょっと政治家の演説みたいな文体になっていますが…。
For the achievement of all the five angas, the means is yoga. That which gives us good health and good fortune is yoga. That which gives us long life is yoga. That which gives us power of intellect is yoga. That which makes us wealthy is yoga. That which makes us human is yoga. That which makes our Bharatmata virtuous and faithful is yoga. That which gives us the power of discernment to know what we should do and what we should not is yoga. The knowledge that helps us understand why we have taken on this life is yoga. That which gives us the answer to the question — where is our god? — is yoga and not anything else. We can say this confidently.
「〇〇してくれるのはヨーガである!」という文体で連呼されていますが、ひとまずそれらを箇条書きにしてみます。
- 5つのアンガすべてを達成するための手段
- 健康と幸運をもたらす
- 長寿をもたらす
- 知力をもたらす
- 富をもたらす
- 人間らしくする
- バラートマタ(母なる女神)を徳高く信心深くする
- 何をするべきか、何をしてはいけないかを見極める力をもたらす
- 私たちがなぜこの人生を選んだのかを理解する助けとなる知識
- 私たちの神はどこにいるのか?という問いへの答えを与えてくれる
5つのアンガは先ほど出てきましたが、以下の通りです。
- 健康
- 長寿
- 幸福
- 強い精神
- 強い肉体
ちょっと他の項目とかぶっているものもありますね。
とにかくヨーガのすごい効果が語られています。大丈夫かしら。
そして、この節の最後には、以下の内容が引用文のような形で記されています。
Yoga is the foundation for both siddhi and liberation
On analysis, yoga alone paves the way for complete ultimate knowledge of everything
A systematic pristine practice of yoga is a perfect tool for understanding one’s true nature
Yoga is a state of oneness of jivatma and paramatma
「ヨーガは、シッディと解脱の両方の基盤である」
「分析したところによると、ヨーガだけがあらゆるものの完全な究極的知識への道を開く」
「体系的で純粋なヨガの実践は、自己の真の性質を理解するための完璧な手段である」
「ヨーガは、ジーヴァートマーとパラマートマーの一体化の状態である」
ここまでは比較的、「健康」「長寿」といったやや世俗の欲求に近い効果が語られてきましたが、最終的な目的とするところは解脱であり、そこに近づくにつれてシッディ(霊能)が目覚めていくということになります。
また、識別知が身につき、全てが自ずと分かるようになり、そして真我の性質が理解できるようなり、そしてパラマートマー(至上我・宇宙意識)へとジーヴァートマー(個我・魂)が一体化する(還る)、といった流れは、ヨーガのゴールへ向かう道のりとしてよく示されているものです。
なんとなくごちゃっと、いろいろなレベルでのヨーガの効果・目的が詰め込まれたような最後の段落でした。
この後は第3章に入り、実際にヨーガの実践が始まっていきます。まずは実践する場所や食べ物といった、諸条件についての話から入ります。
次記事:(執筆中)
前記事:ヨーガマカランダ概説【9】2.1節 各10種のヤマ・ニヤマ




