不安定な状態で股関節と肩関節を動かし、強さと柔軟性が高まるポーズ
高橋陽介
ヨガ・ピラティス・瞑想など、様々なセルフケア方法や修行法を研究実践しています。
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──── ヨガポーズ解説 (毎回ランダム表示) ────
「賢者のポーズ」と呼ばれる中の一つ、カシュヤパーサナ。
「カシュヤパ」は賢者の名前です。同じく賢者のポーズと呼ばれるヴァシシュターサナ(サイドプランク)を練習してから、このカシュヤパーサナにもトライしてみましょう。
≫ヴァシシュターサナ(サイドプランク)

カシュヤパーサナの主な効果
カシュヤパーサナの禁忌・注意点
手首・肘・肩、腰や股関節に怪我のある人は避けましょう。
体幹を維持する力が十分でない場合は、ヴァシシュターサナの簡単なバージョンから順番に練習していきます。
カシュヤパーサナのやり方
1)プランクポーズ(腕立ての姿勢)から始めます。吸いながら、左手に体重を移して右手を浮かせ、体を横に向けて左足の外側を地面につけます。右手はお尻にあてて、骨盤の向きを変えないように気をつけます。

2)体幹を強く保ち、右脚を曲げて、右手で右足を運んで左鼠径部に置き、半蓮華座の形をつくります。
3)右腕を背中側からまわして、右手で半蓮華座の右足の親指をつかみます。
4)目線は、そのまま正面を向いていても良いし、首ごと横へ向けて上へ顔を向ける形もあります。そこで5呼吸キープします。

5)吐きながら、半蓮華座をつかんでいた手をほどき、半蓮華座をといて右足を左足の前におろし、体を下向きに戻してプランクポーズに戻ります。逆側も同様に行います。
カシュヤパーサナを深める方向性
- 下側の腰がおちないように、体幹をまっすぐにする。
- 半蓮華座の足がつかめないうちは、手をお尻に置いてキープし、股関節と肩関節の柔軟性を高めて足をつかめるようにしていく。
- 長時間キープできるようにする。
カシュヤパーサナのコツ・練習法
まずヴァシシュターサナを練習する

サイドプランクの状態で半蓮華座をしっかり組むには、まず体幹の安定が必要です。
まずヴァシシュターサナの、上の脚を上げないバージョンを練習して、揺らがないようにキープできるようにしましょう。
ヴァシシュターサナのコツのところに、体幹の安定や肩の安定についてヒントを書いてありますので、参考にしてみてください。
半蓮華座を練習する
カシュヤパーサナでは、かなり不安定な状態で半蓮華座を行います。その準備として、まずは安定した状態で半蓮華座を深める練習をしておきましょう。
特に、カシュヤパーサナできれいな形をつくるには、膝が軸足に近い方へ向けられると良いでしょう。
そのために、仰向けで半蓮華座を行い、骨盤の向きを保つように下腹部と骨盤底を引き締めながら、半蓮華座の膝を床まで近づけるという練習をしてみてください。
以下の記事などに詳細が書いてあります。
≫蓮華座(結跏趺坐・パドマーサナ)の練習法2

グプタパドマーサナやパドママツヤーサナなども良い練習になります。

不安定な状態での半蓮華座を練習する
座った状態で半蓮華座が十分に組めるようになったら、立った状態で半蓮華座を組む練習をしてみましょう。
骨盤の向きを保って股関節をしっかり動かすために、下腹部と骨盤底を引き締めておくことが重要です。
アルダバッダパドモッターナーサナは、不安定な状態で半蓮華座を組むためにも、肩の柔軟性を高めるためにも、良い目標ポーズになります。
≫アルダバッダパドモッターナーサナ

肩の柔軟性を高める
腕を背中から回して、半連座の足をつかむ動きは、背中で合掌するときと近い肩・腕の使い方をします。
肩関節の位置はあまり変わらず、肩を内回しする動きが重要です。肩関節をねじるようなストレッチを行うと効果的です。
関連する筋肉やストレッチ・セルフマッサージなどは下記の記事を参考にしてみてください。
≫背中で合掌するやり方・コツ・動画、関連する筋肉のセルフマッサージ法

アジャスト例(インストラクター向け)
- まずプランクポーズを行ってもらい、背中側になるほうに座ってスタンバイしてから、アーサナへ入ってもらう。背中側に倒れないように背中を軽く支えてサポートする。
- 下側の体幹が落ちてこないように、下側の骨盤側面を手で支えてサポートする。
- 首が垂れ下がったり猫背になったりしないように、少しあごを引いて胸をはるように指示する。骨盤の後ろ側に自身の骨盤側面をあてて支えながら、肩を背中方向へ引いて、胸が下や上へ向いてしまわないようにサポートする。
シークエンス例
≫プランクポーズ

≫ワイルドシング(カマトカラーサナ)

アーサナ名の表記バリエーション
【日】カシュヤパーサナ、カシュヤパアーサナ、賢者カシュヤパのポーズ
【梵】Kashyapasana
【英】Sage Kashyapa’s Pose, Side Plank with Bound Half Lotus
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Latest Message: 1 minute ago
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フレアプラス : ヨガに関することなどを雑談するチャットです。マナーを守って参加してください。
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高橋陽介 : こんばんは、今見られているページのことなどについて雑談していきます。
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高橋陽介 : 相変わらず、アシュタンガヨガのポーズ一覧のページと、アーサナのレベル分け一覧ページが人気のようですね。
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高橋陽介 : 「アシュタンガヨガ・フルプライマリーのアーサナ(ポーズ)内容&順番図解」https://flareplus.com/1757
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高橋陽介 : 「アーサナ(ヨガポーズ)難易度レベル分け一覧」https://flareplus.com/asana_level
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高橋陽介 : レベル分けの考え方についての記事も参考にしてみてください。
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高橋陽介 : 「アーサナ(ヨガポーズ)の難易度レベルの考え方」https://flareplus.com/60966
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高橋陽介 : 基本的な動きについては、人それぞれかなり得意不得意が異なるので、比較するのは難しいですが
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高橋陽介 : 「複合的な動き」を必要とするアーサナは難易度が比較的高い、というように考えています。
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高橋陽介 : たとえば、アームバランスポーズの基本となるのがカカーサナですが、そこにツイストを追加したサイドクロウは複合的な動きをしていることになります。
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高橋陽介 : 立位バランスの基本となるのはヴリクシャーサナとすると、そこから片脚を上げて伸ばしたウッティタハスタパーダングシュターサナは複合的な動きをしていることになりますね。
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高橋陽介 : 「カカーサナ(カラスのポーズ)の効果とやり方・図解」https://flareplus.com/1495
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高橋陽介 : 「パールシュヴァカカーサナ(サイドクロウ・横向きのカラスのポーズ)の効果とやり方・図解」https://flareplus.com/1585
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高橋陽介 : 「ヴリクシャーサナ(木のポーズ・立ち木のポーズ)の効果とやり方・動画・図解」https://flareplus.com/1901
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高橋陽介 : 「ウッティタハスタパダングシュターサナの効果とやり方・図解」https://flareplus.com/1714
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高橋陽介 : そういえばヴリクシャーサナの写真はインドですね。いつも泳いでいた川の堤防の上で撮ってます。
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高橋陽介 : サイドクロウの写真は、代々木公園です。外ヨガのレッスンをやった日でした。
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高橋陽介 : アシュタンガヨガのアーサナの中では、いまなぜか「ピンダーサナ(胎児のポーズ)の効果とやり方・図解」が読まれていますね。https://flareplus.com/2201
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高橋陽介 : これも複合的な動き、ではありますね。肩立ち・蓮華座・前屈が組み合わさっています。
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高橋陽介 : 複合的なアーサナにチャレンジする前に、個々の基本の動きを練習しておいてから、組み合わせると良いかと思います。
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高橋陽介 : たとえばピンダーサナは肩立ちの要素をなくした場合、ヨーガムドラーのポーズが近い形になります。蓮華座の親指をつかまないでただ前屈するだけの動きであれば難易度は下がるので、ピンダーサナやガルバピンダーサナの練習になります。
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高橋陽介 : ヨーガムドラーは個別のページは書いていませんが、あぐら一覧のページに載せています。
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高橋陽介 : 「ヨガ・坐禅の「あぐら」やり方一覧|胡坐・安楽座(スカーサナ)・達人座(シッダーサナ)など」https://flareplus.com/1542
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高橋陽介 : 「コークスクリューのやり方・効果|ピラティス解説」のページが読まれていますね。https://flareplus.com/76845
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高橋陽介 : めずらしくピラティス解説です。
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高橋陽介 : シヴァナンダヨガに入っているレッグレイズやパワンムクターサナ2などで、コークスクリューと似たような動きをすることがあります。
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高橋陽介 : 体幹をねじる柔軟性と強さ、脚全体の筋力を高めるのに有効なエクササイズです。
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高橋陽介 : 苦手なひとはとても苦手そうにしていますね。日頃から代償動作をしてしまっていて、脊椎の中に動かせていない部分があるようです。
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高橋陽介 : ピラティスは、小さな動きからで良いので、なるべく正確にやるのがポイントです。
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高橋陽介 : 「マリーチアーサナA(賢者マリーチのポーズA)の効果とやり方・図解」のページが読まれていますね。https://flareplus.com/2993
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高橋陽介 : これもアシュタンガヨガに含まれる前屈アーサナです。
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高橋陽介 : 写真の中にも追記していますが、片脚前屈系のドリシュティ(視点)は「足先(足の親指)」と指示されていますが、無理に前を見ようとして首に力が入ってしまう場合は、「鼻先」を見るのもひとつの手かと思います。
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高橋陽介 : マリーチAは特に、重力が味方にしにくいので、片脚前屈系の中では難しいと感じる人も多いようです。
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高橋陽介 : なかなか進まないという人は、まず膝を曲げて、上半身を前へ運んでお腹を太ももにつけてから、膝を伸ばしていくというアプローチを試しても良いかと思います。
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高橋陽介 : ただ先生によっては膝はしっかり伸ばしたほうが良いと指示する方も多いです。どちらのやり方でもメリットはあるかと思います。
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高橋陽介 : こういうところは文字で伝えるのは難しいですね。人それぞれに合ったやり方で、直接教えてもらうのが一番かと思います。
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高橋陽介 : 瞑想をお教えすることも最近多いですが、特に瞑想は文字の情報としての「やり方」はとてもシンプルです。
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高橋陽介 : しかしその情報を頼りに始めてみたけれど、「うまくできているんだろうか?」と疑問を持って来られる方も多いです。
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高橋陽介 : やはり違和感があるなら、何かが違っているのかもしれません。
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高橋陽介 : 雑念・煩悩の種類は人それぞれ異なるので、やり方も異なっているのが自然かと思います。
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